島口のことわざ集(テーキ話)

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とぅくとぅらゆか なとぅれ
得取らゆか 名取れ
一事の損得で物事を考えず、人間としての名誉を大事にせよ」。物質中心の物の考え方に対する警鐘。

とぅじかんむぃ うとぅむち
妻かんむぃ 夫持ち
妻は頭上に押し頂くほど尊い、夫は妻にもたれているほどの存在」男性が結婚することを「とぅじ かんむぃ」、女性は結婚することを「夫持ち」という。古く女性は聖なる存在として家庭・集落で光り輝いていた。

とぅしびや はかかち いかむん
とぅし日や 墓かち 行かむん
自分のトシ日には 墓に行ってはならない」。トシ日=自分の誕生日の十二支のあたる日の事この日に墓に行くと、墓の祖先に自分の霊が招き寄せられるという。

とぅじや あてぐぃ
妻や 当て木
妻は、その家の起こるいろいろな難題にも全責任を負わされている」それくらいの気概を持て。

とぅじや しきから
妻や 係累から
妻を貰うなら、家柄やしつけ方を見てもらえ。

とぅじゅとぅぬななちちげや ななくらたてぃるい 
夫婦ぬ七違や 七蔵建てぃるい
夫婦の七つ違いは最高の組み合わせ、七つの蔵を建てるほど家庭円満で幸福である。

とぅじゅとぅばなしや いんにゃうねぃま きかしな
夫婦話や 犬猫ねぃま 聞かしな
夫婦の間の口争いは、みっともないから犬猫にも聞かせるな。「夫婦げんかは犬猫も食わぬ。」

とぅじゅとぅや もいしま はか てぃち
夫婦や 死いしま 墓 一ち
夫婦は、死んだ後も同じ所に住む。結婚という縁で結ばれた夫婦の間柄は、あの世までも続いている。島の諺に秘めれた夫婦観。

とぅじゅとそろてぃか からうすじなま すだたるん
夫婦揃てぃか 乾丘なま 育たるん
夫婦が仲良く力を合わせてさえいれば、どんな所ででも生活はできる」という意。

とぅしゆりば とぅしゆてぃぬ かなさ しわゆりば しわゆてぃぬ かなさ
年寄りば 年寄てぃぬ 愛さ 皺寄りば 皺寄てぃぬ 愛さ
夫婦の間柄は、年をとればとるほど愛しさが深まってゆくし、しわがよればよるほど深まっていく」

とぅぬうぶぃや いんけ ねん
十本ぬ指や 同等 無ん
十本の指は同じ長さではない。そのように、十人の子どももそれぞれ異なっている。=十人十色