島口のことわざ集（テーキ話）

有てぃか　有い使けぇ　無んぬ　しばい
有ったらあるように使い、無ければ無いように」。いたってのんきな人生観。

有むんどぅ　釜かち　入らるい
在るものしか釜に入れることができない。　無い物ねだりをしない。

早朝ぬ夢や　自分ぬ上
早朝に見る夢は　自分の身の上のことと関係が深い。

悪　企でぃか　毒　飲みゅん
悪いことを企んだら、それがいつか自分に回って来る。

朝茶ぬ尊や　三年ぬ先かちぬ　願なるん
朝一ぱいのお茶をいただくことは、三年先への願いになる。朝、先祖の霊にお茶をお供えしたり、「尊がなし」とお茶を押し頂く風習＝落ち着きのない生活を戒め、深い思慮に立って着実に事に当たる生活態度を身に着けたいもの。

朝露　踏でぃから　元気ぬ　出るい
裸足で朝露踏んだら　元気が出る。朝露が消えないうちに、太陽が上がる前に仕事をするくらいの元気であれの意。「早起きは三文の徳」

朝寝ぬ貧乏　夜寝ぬ　ばか
朝寝も夜更かしも勤勉を損ね、生活はふしだらになりかねない。「朝寝の貧乏」＝朝は早起きして働きなさい。「早起きは三文の徳」

明日ぬ　仕事や　今日　せ
明日予定の仕事は今日しなさい。＝仕事は伸ばし延ばしにしないで早目にしなさい。

歩きゅ者や　糞踏みゅん
外出すればこそ　余計なことに出会う。家をいい加減にして、意味のない外出をすることは災いの元である。

雨待たんご　事（祝席）　準備せ
事（祝席）が始まらぬうちに　お酒の添え物の準備をせよ。

有ん可愛や　さーるいが　無ん可愛や　さーらん
いくら可愛い人だからと言っても　ないごちそうはできない」

有ん癖や　言いな　無ん癖　言ぇ
人の有る癖は言ってはならない。無い癖なら言ってよい。他人の心の痛みが分かるようでありたい。差別用語等も。

有ん袖や　振らるいが　無ん袖や　振ららん
いくら思っても資力がないとできない。見栄を張るにも限度がある。ほどほどにこそ良い。

有んち　奢るな　無んち　悔むな
財産や権力があると思っておごり高ぶるな。また、無いからといって悔むことはない。栄枯盛衰はこの世の常。有んち　たばかいな　無んち　泣きな：貧乏を悲しまず、前向きに生きる。

有ん人ぬ　有い欲　＝有ん人どぅ　欲しゅーい
ある人ほど欲をかく。欲もほどほどに。