マツモって?

7月20日(月)曇後雨
一昨日のことだ。
ばばが、あるお店に行くと、先客Aさんがいた。
ばばが社会人2年目職場にAさんの息子さんがいて
少しだけ関わりがある。
ばばは、Aさん親子を知っているが、
Aさんはばばのことを覚えていないそうだ。
それは無理も無い。
Aさんの息子さんとは、毎日のように顔を合わすが
保護者とは、あまり面識も無かったから。
そんなAさんだが、あるお店にばばが通う内に
ふとした会話で、ばばがAさんの息子さんのことを話した事から
親しく言葉を交わすようになった。

一昨日も、ばばがお店に行くとAさんが
「マツモって知ってる?」と聞くので
「分かりません。海の藻の一種ですか?」と聞くと
「いや、木の名前だよ。紫色の花が咲く・・・」と言った後
「ほら、あっちにあるよ」と指さすが、
ばばには「紫色の花が咲く木」がどれか分からなかった。
指さす方にある木は、サルスベリ・松の木・
イヌマキくらいしか見当たらないんだけど・・・・
すると、Aさんは「ついておいで、
見せてあげる」とどんどんばばを先導した。
連れて行ったのは、お店の庭の隅っこ。
そして、Aさんが「ホラ、この木よ」と指さしたのは「イヌマキの木」。
(画像は、過日の強風で痛めつけられた我が家の隅にあるイヌマキの木。)

Aさんが指さしたイヌマキの木の下には、ばばより後から来た
男性のお客さんが1人、暑さを避けて座っていた。
ばばとAさんが、近づいて行ったのでビックリしたらしいが
「マツモ」についての会話が始まった。
Aさんは、徳之島の北部の地区出身。
ばばの実家集落とはけっこう近い。
そして、男の方は、徳之島の中部の方だと言った。
男の人は「マツモというのは知らないが、自分たちは
この木のことはヒトツバと言う」と話した。
ばばが「私の実家集落では、方言ではマークィ−と言っていました」と
言うと、「へぇ〜初めて聞いた」と、Aさんと男の方。
その後も、3人とも徳之島町出身と言うことで、急に打ち解け
「島っちゅなら、島口で話しましょう」と、急に方言での会話が始まった。
色々話を聞いていると、Aさんは子供さんが中学校を卒業すると
島を出て、神戸で20年間夫婦共働きをして、その後、島に帰り10年目だと言う。
偶然、男の方も神戸で働いていて、最近、定年後島に帰って来たらしい。
色々話す中で、Aさんが「私は今年89才よ」と言うので
男の方とばばは、ビックリ仰天。
2人同時に「とてもそうは見えません!」と。
せいぜい70才代位かと思っていた、ビックリ、ビックリ。
背中もシャンと伸びているし、会話もしっかりしているし
何よりビックリしたのは、ずっと離れたスーパーまで
数キロの道を、買い物の時は歩いて往復していると話した事。
「健康のために何かしていますか?」と男の方が聞いたら
「いや、何も・・」と。

話している時、急にイヌマキの害虫、キオビエダシャクが飛んで来て
木に留まった。ばばは、ギョッとして数歩後ずさったが
Aさんは、「この木の枝は、花香(はなこう)と言って
お墓参りに持って行くのよ」と言いながら、ポキポキと枝を数本折った。
(あらら〜貴重な枝を勝手に折って良いのかな?)とハラハラしたのは、ばばだけ。
それに、キオビエダシャクが留まったと言うことは?
枝に幼虫がいるかも知れないのに・・・・ばばなら、絶対枝に触れないよ〜
「虫、怖くないですか?」と聞くばばに「平気、平気。
虫なんか付いていないよ」とAさん。

その時、お店の方が「品物、準備できましたよ〜」と呼ぶので
お店に来た順に、Aさん、ばば、男の方と1列に並んで店先へ・・・・
歩きながらも、男の方は「とても89には見えないなぁ・・」と呟くので
ばばも「あのように年をとりたいですね」と言いながら歩いた。
3人それぞれ品物を受け取り帰ったが、
3人とも「島口ばなし、面白かったね〜」と言いながら別れた。
凄いな〜良いなぁ〜矍鑠とした89才。
ばばもAさんのように90才になっても、
シャンと背中の伸びたおばあさんになりたいなと心から思った。

「マツモ」という初めて聞く言葉から、楽しい島口会話に繋がったお話でした〜。

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