カイゴ

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3月6日(金)曇り時々雨

昨夕、買い物に行った店のお姉さんが

「あの蚕って気持ち悪いよねぇ」と言った。

 

蚕・・・・・・・約半世紀も前、ばばの家では蚕を育てていた。

方言では「カイゴ」と言っていた。

 

大きな、竹製で深さはない四角いカゴで蚕を育てていた。

わかりやすく言えば畳の約8割ぐらいの大きさの竹カゴを

何十も並べてそこに蚕を入れ育てるのだ。。

 

もう記憶も定かではないが、

蟻の3倍ぐらいの大きさの蚕の幼虫を、父か母かがどこからか持って来た。

今にして思えば「養蚕所」という施設が隣集落にあったので

そこから買ってきたか、依託されていたと思う。

無数の蚕の幼虫は、ワシャワシャ動き回り壮観だった。

蚕の餌は桑の葉。

だから、ばば達姉妹は学校から帰ると畑を回って桑の葉を集めた。

家に帰って、蚕のカゴの上に桑の葉をたっぷりのせる。

夜中など蚕が「シャワシャワシャワ」と餌を食べる音が

まるで小雨でも降っているように聞こえた。

蚕の成長は早く、みるみるうちに大きくなり

体長が大人の小指くらいになり、

しばらくすると体の色が透き通った黄色っぽくなる。

体が黄色くなった蚕は「あがる」と言って別のカゴに移す。

そのうち蚕は餌を食べなくなり繭を作る。

繭を作るための部屋?もあったと思う。

確か、格子状になったものだったが、木製だったかなぁ。。。。

全部の蚕が繭になって、しばらく経ったある日、

繭を全部集め、大きな大きな鍋にお湯を沸かし、その中でぐらぐら炊いた。

その後、母が糸繰り機で糸を紡いでいた。

繭からきれいな光沢の糸が巻き取られていく様は見ていて飽きなかった。

その糸を使って母は機織りもしていた。

自分の家で絹織物が出来ていたんだなぁ。

今思えば凄いことだと思う。

母が織った反物を染めて、ばばのために着物と羽織を作ってくれた。

世界に一つしかない貴重な一品だ。

 

昨夕、「蚕って気持ち悪いよね」って言ったSさんは

蚕を育てた経験はないらしい。

蚕は色こそ薄いグレー系だが、形は、ばば、大の苦手青虫系。

今、ばばは蚕を見たら飛びすさってしまうかもしれないが

小さい頃は平気で自分の鼻に蚕を乗っけて遊んでいた。

どうして、小さい頃平気だったのに

大人になってこんなに蚕を気味悪く思うようになったんだろう?

子どもの頃と、大人になってからでは、大きく違ってしまう感性もあるんだろうな。

 

「虫つながり」でいくと、ばばは大好きだったブロッコリーも

数年前からあまり食べられなくなってしまった。

なぜか?

無人販売所から買ってきたブロッコリーを冷蔵庫に入れていたのだが

数日後、取り出して料理に使いましょうと茹でたら

何と青虫がプカップカッとお湯の中に浮いてきたのだ。

きれいに洗ったつもりなのに、房の中にでも潜んでいたのだろうか?

又、ある時、買ってきたブロッコリーを冷蔵庫に入れていて、出したら

何と、大きめの青虫が表面に。。。。

・・・と言うことは?冷蔵庫の中でも青虫は育つんだよねぇ〜。

あれ以来、ブロッコリー=青虫と頭の中にインプットされてしまったらしい。

あの青虫は、成長したら何に変身するんだろう?

 

 

   

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