食べ物の恨みは・・・・

1月16日(月)小雨時々曇り
昨夕、長旅から帰って来たじじとばば。
第一声は「島の方が寒いね」。
今朝も、室温15度あったのに、やはり寒くて電気ストーブをつけた。
今暮らしている家の1階にはエアコンが無い。
2階、寝室にはエアコンがあるので、
寝る前にじじがスイッチを入れてくれていたんだけど
11時過ぎ上がっていた、ばばは寒くて、寒くて。
娘が暮らす部屋は密閉度が高いし、床暖房も絶えず入れくれてあったので
全然寒いと感じる事は無かった。

夕べエアコンをつけたのは良いが、ベッドで寝るじじの頭部には
温風が吹き付けていたそうだが、じじの遙か足下で寝ているばばの所は
寒い、寒い。
しばらく両足をこすり合わせていたが、いつの間にか寝てあった。
今夜から、あまり寒い時は、ばばの足下辺りに電気ストーブを置かなくちゃ。
それにしても、都会では普通の掛け布団1枚で充分だったのに
島に帰ったら、羽毛布団かけても寒いなんて・・・

そうそう、じじとばばが島へ帰る前の晩は
娘2人も普段より早く帰宅した。
その前に、「お父さんとお母さんが明日帰るから
あまおうのロールケーキ買って帰るから、
みんなで食べようね」と電話が入った。
4人で夕食を済ませ、お腹もいっぱいになってお喋りをしていたら
三女がテーブル状の物体を見て言った。

「これ・・どうしたの?」と。
「期限が切れていたから、早く食べなくちゃと、お母さんが開けて
お父さんに食べさせた。お母さんも1個食べたけど・・」と、ばば。
細長いパックに、チョコレートらしいお菓子が4個入っていたので
4人で1個ずつ食べれば良いかな?と思い、
娘達が出勤した後、じじにも「このお菓子は早く食べた方が良いから
じじ1個、ばばも1個もらおうね」と言って、コーヒーと一緒に食べたのだ。
その時、1個はじじの前に、娘達2人分は少し離れた場所に置いたのだが
「早く食べた方が良い」と言ったばばの言葉で、じじは自分の分を食べた後
もう1個、無意識に食べてしまったのだ。

娘が言うには「エ〜〜ッ、期限切れていないよ。
だって、11月頃、友人にもらった物で、サンプル商品だったの。
もし美味しかったら、商品化して売り出すって」と。
よくよく周囲を見てみると、じじとばばが食べたのと同じくらいのパッケージが
もう1個近くにあって、そちらの方が期限切れだったのに
ばばが、期限が切れていない方のと間違えて食べてしまったのだ。
悪い事には、ひとり1個ずつのはずが、じじが無意識に2個食べてしまっていた。
「んんも〜〜〜う!」と娘。
「せっかく楽しみにしてたのに、お父さん酷い!」と言うので
「お母さんが悪いよ。期限切れなんて言うから、
お父さんはなるべく早く食べようと思ったのよ」とフォローしたが
娘は怒りながら呆れている。
表面上怒りながらも(怒っているふり?)
「さぁ、あまおうのロールケーキ一緒に食べよう」と言い、
姉妹2人で準備を始めた。
娘が「お父さん、どのくらい食べる?」とじじに声をかけたが
「お父さんはお腹いっぱいだから、今は要らない」とじじ。
(じじ、気にしちゃっているのかな?)
「じゃぁ、お母さんも悪い事しちゃったから、罪滅ぼししなくちゃ。
だから要らないよ)と言うのが本筋だろうが
娘から声をかけられると、ばばは、ちゃっかり「あなた方と同じだけ食べる・・・」と・・・
娘同士、「ねぇ、何センチくらいの厚さで切る?」と相談し合っている。
姉が「1センチくらいかな?」と言うと
妹は「1センチって薄いよ〜1,5センチくらいで良いんじゃない?」と言い、
お母さんは?」と聞かれたので「お母さんも、あなた方と同じで良いよ」
再び即答してしまった。

悪いと反省しているなら「お母さんは1センチで良いよ」と答えた方が良かったのかな?
結局は女3人は、食事の直後に1,5センチ厚さのロールケーキまで食べてしまった。
ケーキを食べた後、「1個だけ残ったチョコ半分こしてね」とばばは言ったけど
直径2センチ、高さ3センチほどの円錐状のチョコレートを半分こなんてねぇ・・・
ごめんね、ごめんね〜

チョコ騒動があった後、しばらく団欒し床についた。
明日の朝は、娘達とお別れ・・・と思うと、何だか切なくなってしまったばば。

やはり親子4人の生活は賑やかだし、刺激もあるし
3週間、本当に楽しかった。
ばばが炊く雑穀入りご飯も、餅米ご飯も、お粥さんも、味噌汁もお鍋も
「美味しい!!!」と、ばばから見れば大袈裟なほど喜んで食べてくれた娘達。
その喜ぶ顔を見、声を聞くだけで幸せだった。
娘は「空港まで送って行く」と言ってくれたけど
前日は朝6時過ぎに家を出て遠くまで出かけ、会社の方々とゴルフをして
帰ったばかりでクッタクタなはず。
そして、翌日からは又普通通り仕事。
いくら若いとは言え、少しは休んで体力温存しなくちゃ・・・
「わざわざ空港まで送らなくて良いよ。お母さん達、着いたら、
すぐ搭乗口待合室に行って時間つぶすから、あなたは少しでも寝ておきなさい」と
娘の申し出を断って、じじとばばは娘の家を出た。
「お母さん、又すぐ来てよ。桜の季節に来たら良いよ。
近くの川沿いの桜は綺麗だよ〜」と言いながら、両手で握手をして
じじとばばを見送ってくれた。
ばば、切なくて、寂しくて、娘達の顔をまともに見る事が出来なかった。
見たら、涙出そうだったから・・・

都会へ出て行って、会うのは嬉しいけれど、別れはねぇ・・・・
別れる前日に、ばばの勘違いから娘をガッカリさせてしまったけど
あの、残り1個のチョコレート、姉妹で半分こして食べただろうか?
本当に美味しいチョコレートで、「これが期限切れ?」と思いながら
ばばも食べたんだよなぁ。
きっとサンプルをもらった方々の評判も良いだろうから、
商品化されるかもしれない。
もし、そうなったら商品を1パックと言わず、10パックくらい買って
娘にプレゼントして、罪滅ぼしをしよう。
「食べ物の恨みは、怖い」って言うからね。

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ばば
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