シンボルツリー
7月18日(土)晴れ
ばばの実家の庭には、大きなガジュマルの木があった。
集落内でも1,2を誇るほどの大木だった。
子供の頃は、このガジュマルの木から垂れ下がってくる
髭根?にぶら下がったり、木に登って棚を作って
その上で勉強したり、友達とお喋りしたり・・・・・・
楽しい思い出が数え切れないほどある。
木は枝を伸ばし、その枝が太くなり
時々、親戚や隣近所のお兄さん達も頼んで剪定し
いつの間にか、ばばの家の石垣代わりにもなるほど
大きくなった。
平成4年に父が、7年に母が亡くなって
木の手入れが出来なくなった。
それでも、大きなガジュマルの木は
ばばの家のシンボルツリーであり続けた。
しかし、ガジュマルの木は落葉する。
特に台風の時は大量の葉を落とす。
その落ちた葉の後始末も大変だったが
ご近所さんからも、台風後、ばばの家のガジュマルの落ち葉が
庭に吹き飛ばされてきて、庭が汚れて困ると言われるようになった。
この苦情は、ばばに直接言ったのでは無いが、
友人から聞いて、ばばは苦渋の決断をした。
ばばは、当時仕事をしていたし、しょっちゅう実家に帰れるわけでは無い。
両親の教えも「他人様に迷惑を掛けるようなことは絶対するな」だった。
だから、ばばは、業者さんを頼んでガジュマルを伐採してもらった。
ばばの家の大木は、集落の方は、ほぼ全員知っていたと思う。
ガジュマルを切ったということで、とても残念がる親戚のお兄さんもいた。
ばばも辛かった。
でも、仕方なかったんだよなぁ・・・・と
今でもたまに呟く。
ばばは、幼稚園生の頃から中学生の頃まで
このガジュマルに何百回登って遊んだことか。
ガジュマルの気に登ることで、木登りを覚え
桑の木やミカンの木、色々な木に登って、
実を収穫したり出来るようになった。
ばばの「野生児」のルーツの一つは
このガジュマルの木かも知れないと思う。
「猿も煽てりゃ気に登る・・・」だったっけ?
考えてみれば、猿は煽てなくたって、木に登るよなぁ・・・
ばばは、今でもじじに煽てられて、ついつい木に登ってしまう。
例えば・・・じじが撮影した写真のプリントアウト。
ほぼ100%、ばばがする。
じじは、器械に関してはプロだから、ちゃんと出来ると思うのに
「ばばの方が専門だから」と言われると、すぐ、プリンタのスイッチを入れてしまう。
ダメよ、ダメダメ〜〜と娘達の声が聞こえるようだし、
ばばの内なる声も「なんで、ばばがするの?
じじにさせれば良いのに」と叫んでいるのに・・・・・
出来ても、出来ないふりをすれば良いものを・・・
ばばは「やった!できた!」とすぐ、表に出してしまうからいけないんだよなぁ。
現在、ばばが暮らしている「じじ両親宅」にはシンボルツリーが無い。
ばばがじじと結婚した当初は、門にガジュマルの木があった。
庭に桜の木があり、その横にはクロトンの木もあった。
しかあし、やはり落葉が多いということで、ガジュマルの木を切り
「シロアリが発生するよ」と言われ、桜の木を切った。
クロトンも、結構大きかったけど、母が庭仕事も出来なくなり
介護施設でお世話になるようになった頃、ばばが少しずつ先端から
伐採を始め、そのうち夜香木が大きく枝を伸ばして
クロトンを覆い尽くしてしまった。
今では、「じじ両親宅」庭のシンボルツリーは夜香木。
年に何回も花を咲かせ、木陰も作ってくれるから良いかな?
あと、庭の隅に2年前、ばばが友人からもらった苗を植えた桜の木が
2メートル以上の高さになり、枝を広げている。
桜と夜香木。
どちらも大好き。
大事にしなくちゃね。