ユイワク

2月22日(日)曇時々小雨
又、ふるさとの宝が1つ消えた・・・・・
昨夕、夕食の準備をしている時、姉から電話。
「G兄さんが亡くなったって」と。
まさか!
とるのもとりあえず、じじには「1人で夕食済ませてね」と
声をかけ、そのまま実家集落へ走った。
G兄さんのお宅に着くと集落内外の沢山の弔問客で
ごった返していたので、奥さんのT姉さん、お子さんのJちゃんや
H君等にお悔やみを述べ、焼香させていただき
その後は外へ出て、集落の先輩方と斎場でのお通夜などについて
話したり、教えてもらったりして、8時過ぎには帰宅した。

今晩が斎場でのお通夜だが、それまでは自宅弔問を受ける。
たくさんの方がいらして下さるので、その方達へお茶を出したり
お昼ご飯の準備をしたり・・・と仕事はいくらでもある。
それで、今朝も9時過ぎには実家集落へ。
既に集落の若い方々がお茶の準備などしていた。
姉とばばは、お焼香を済ませ、研修館へ向かった。
ばばの実家集落では、お悔やみなどがあると、
今でも集落中で助け合う「結いの精神」が残っている。
女性の方は、お茶を入れたり出したり、お悔やみのあった家の中で働く人と
研修館へ行って、お昼用のご飯を炊いてお握りを作ったり
お汁を炊いたりする。
今日も、ご飯は大きな炊飯器で、お握り60個分位は握れる量を2回炊いた。
お汁も6,70人分は炊ける大鍋で炊いた。
野菜を洗う人、切る人、肉を茹でる人、茹で上がった肉を切る人
ダシ用のイリコの頭を千切って洗う人・・・・・・
みんな手分けをしてテキパキと動く。
姉とばばは、あまり手慣れていないので洗い物係。
そのうち、1回目のご飯が炊きあがったので
お握り係に。
大きな鍋に移されたご飯を冷ますために団扇で扇ぐ人、
お握り1個分ののご飯を茶碗に入れる人。
ラップで握る人。
手分けをして、動く。
3名でアッという間に、お握り70個分位握った。
出来上がったお握りは大きなバットに並べて
炊きたてのお味噌汁と一緒に、車でお悔やみのあった家まで運んで行く。
お茶碗やお皿も集落で使う分、100名分近くは揃えられている。

一段落したら、自分たちもお昼ご飯を頂き、
食事が終わったら、更にアシタバの葉っぱを沢山摘んできてくれた人がいたので
今夜のお通夜に持って行こうと天ぷら作り。
全ての作業が終わり、洗い片付けて、ゴミをまとめて
それぞれ解散。
今晩は又斎場へ行く。

昔から、ばばの実家集落では
農繁期やお葬式の時等、みんなで助け合うことを
方言で「ユイワク(イーワク)」と言っていた。
「ユイ」「イー」は「結い」の字を当てるのかな?と
だいぶん経ってから、ばばは気づいた。
今、昔ながらの行事や色々な事が消えつつあるけれど
今日半日、自分も参加してみて「やはり、結いの精神が残っているなぁ・・・」と
嬉しくもあった。
でも、若い人達がどんどん都会へ出たり、出生率が下がって子どもの数が少なくなったり
集落は寂れる一方だ。
高齢の方が多い、実家集落。
「結いの心」・・・・いつまで残せるだろうか?

 

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ばば
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