丸2年

2月5日(木)曇時々小雨
じじ父が亡くなって丸2年。
朝、仏壇のお水やお酒を替えながら
父の遺影を見ると、今にも語りかけてきそうな笑顔。
父が我が子以上に可愛がっていた、
我が家の長女の結婚式の日に写した写真。
じじとばばの仕事の都合で、我が家の娘達は
ずっと、じじ両親が面倒を見てくれていた。
特に、長女は生後3ヶ月から約3年間
海を隔てた地で働くじじばばに代わって育ててくれた。
そんな孫の結婚式当日の写真だから
父の笑顔は、ばばがこれまで見たどの写真よりも嬉しそうだ。
父は目力があって、一見、怖そうな印象を与えるけれど
孫達や、ばばに向ける顔は、いつも柔和で、とても優しい人だった。

今日は、じじと一緒にお墓参りに行こうねと、
数日前から話していたけど、10時を過ぎた頃、お客さん・・・・
だから、ばばがひとりでお墓に行って来た。
先ずお花を替えて、湯飲みや盃を洗い、お水とお酒を入れ
最後に周囲の雑草を抜いた。
小さなのは、草丈数ミリ、大きいのでも3センチほどの雑草が
沢山生えている。
つい、1週間ほど前に抜いたのに・・・雑草の生命力の強いこと!
雑草を抜くのに、30分位かかってしまった。
最後にお墓の周辺に箒目を立て、お線香を立てて頭を垂れた。
頭を垂れながら、いつもの如く、色々なお祈りをした。

ある人が、ばばに「仏さんにはお願いをするんじゃ無くて
報告をするものらしいよ」って、以前言ったけれど
ばばは、報告よりも、頼み事の方が遙かに多いような気がする。
でも、仏壇の父も、ばば両親も、いつも笑顔でばばを見ていてくれる。
苦しい時、辛い時、ばばは昔から仏壇の前で、お墓の前で
色々お願いをした。
ばばの両親は、ばばが悩んでいる時、苦しんでいる時
いつも「キバリィヨ。ウナグ」と励まし力づけてくれた。
「キバリィヨ、ウナグ」とは直訳すると「頑張れ、女」だけど
「頑張れ!ばば」という意味だ。
男の子に向かっては「キバリィヨ、インガ」と言う。
「インガ」は「男」と言う方言だ。
両親の励ましの言葉を聞くと、何故か不安がなくなって
色々な事を上手くこなしていた。
今は「キバリィヨ、ばば」って励ましてくれる人はいないけれど
お墓参りの時や、仏壇の前で頭を垂れると
亡き両親や、じじ父がいつも近くに寄り添っていてくれているような安堵感がある。
色々な面で「弱虫ばば」だけど、これからも両親や、じじ父がばばを支えてくれると思う。

「神様なんていない」と言う人も多いけど
神様の姿は見えないけれど、ばばの心の中には、神様は確かにいる。
信じる、信じないは個人の自由だけど、ばばは信じている。

2年前の今日、丁度、今頃(夜7時前)
ばばは病院で、じじ父を見舞い帰宅、じじと夕食を済ませ
ホッと一息ついて・・・9時半頃、病院から電話が来て、
駆けつけた、じじとばばの目の前で父は永遠の眠りについた。
「人間の最期」がこんなにも呆気ないものかと思った。
その後のことは、あまりに目まぐるしく、初めての事だらけで・・・・
あれから・・・もう、2年が過ぎた。
あっと言う間だったなぁ。

今、義父は天国でばば両親と一緒に楽しく語らっているだろうな・・・
等と思うと、何故か安らかな気持ちになるばばだ。

 

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