60年以上前のご恩を今・・・・
9月10日(水)曇
今日は1日ギラギラ太陽の顔を見ることなく過ごした。
洗濯物もちゃんと乾いたし、今は使っていない車庫の掃除と
お墓の脇にあるソテツの葉を伐採する作業も出来た。
これから1日、1日、秋めいていくのかな・
秋はばばの一番好きな季節だよ〜
今日、お魚屋さんに行ったら、良いお話を聞いたよ。
ある集落にとても魚釣りの上手い漁師さんがいた。
Mさんとしておこう。
そのMさんのお隣に、Sちゃんという女の子の一家が住んでいた。
Sちゃんは、兄弟が6人。
漁師のMさんは毎日漁に出かけ、たくさんの魚を捕ってきた。
特にサワラが捕れた日には、港で待つ家族に頭上で両手を挙げ
大きな○を作って合図した。
すると、港で一緒に待っていたSちゃん兄弟は
すぐ家に走って行き、お皿とお箸を持って走って戻り
Mさんの奥さんが大きなサワラを解体するまで
じいっと奥さんの手許を見続けていたって。
見事にサワラを解体すると、Mさんの奥さんは自分の子どもや
Sちゃんの兄弟姉妹6人にも
毎回美味しいサワラの刺身を食べさせてくれたそう。
最初は、お皿などもMさん宅のを使わせてもらっていたそうだが
そのうち、「茶碗皿と箸を持っておいで」と言われ
自宅から持って行くようになったそうだ。
子どもだから、何も考えず毎日毎日、当然のように
刺身やご飯をいただいていた。
今考えたら、毎日のように美味しい刺身と
ご飯まで食べさせてくれたMさんにありがたいと思うと同時に
申し訳なかったなぁ・・・って思うってSちゃんは言った。。
「もしかしたら、子どもの知らない所で
Sちゃんの親達がお米とかMさん宅にあげていたかも知れないけど・・・」とも。
Sちゃんは成人して漁師のお嫁さんになった。
Sちゃん達に毎日サワラの刺身を振る舞ってくれたMさんは、
もう亡くなられたが、奥さんは103才?で今なおお元気だそうだ。
それで、今は漁師の奥さんになったSちゃんは、
美味しいサワラが入ると、Mさんのお嬢さんに電話して来てもらい、
「お母さんに」と、サワラの刺身を届けているんだって。
Sちゃんは、現在70代。
お世話になったMさんの奥さんに、60年上経って恩返しをしている・・・
良いお話しだなぁ・・・・・