1円
4月12日(日)曇り時々小雨
昨日は買い物にも行かなくて良いかな?と思っていたが
気分転換を兼ねて、近いお店に徒歩で出掛けた。
お店に行ったら行ったで、あれこれ見て回り、いくつかカゴに入れた。
ビックリしたのは,白菜が1個600円以上になっていた事。
3月頃までは,半値位で買っていたんじゃないかなぁ?
収穫最盛期で、鍋物などに多く使う時期は結構安いと思って買っていた野菜も
時期を過ぎると,信じられない位高値になることってあるよね。
もう、ずっとずっと前の事だけど、ホウレン草1束が600円位になった時は
さすがに声も出ない位だった。
昨日は徒歩だったので,エコバッグに入れて軽く持ち運べる位の物をカゴに入れ
レジに向かった。
買った物の合計が何と「2001円」!
財布を見たら、1円玉が数個入っていてホッ!
子どもの頃・・・入学前位から、母が「1円を笑う者は1円に泣く」って、しょっちゅう言っていた。
1円もお金だし、粗末にしてはいけないという事を教えたかったんだなぁと
大分経ってから気づいたけど・・・・
お金・・・と言えば、未だに思い出して,じじと2人笑う事がある。
我が家の娘達が幼い頃、毎週末土曜日には姉親子共々総勢7,8人で実家に行っていた。
実家の両親も1週間1回の娘家族が帰ってくるのを楽しみに待っていた。
実家に行ったら、夕ご飯を食べながら、娘達は祖父母と色々な事を話したり
又,色々な話を聞いたりしていた。
実家集落には鮮魚店とか無かったので、ばば家族が行く日、
母は行商で魚を売りに来るおばさんから,じじのための刺身を買って
家族のためには油素麺や、野菜の煮物などのご馳走を作って待っていてくれた。
何時間か楽しい時間を過ごし、9時前後には実家を後にしていたが
帰る前、両親は必ず孫達に100円ずつ、お小遣いをくれた。
ある日、玄関先で母が,いつものように孫達に100円玉を1個ずつ手渡してくれたのだが・・・
玄関を出ると同時に、末の娘が地面に何かポイッと投げ捨てるのが見えた。
アレッ?と思い拾い上げると、今、母が手渡したばかりのお金だった。
それが50円玉だったのか?1円玉だったのか?はっきり記憶していないが
娘は気づいたようだった。
母は、全員に同じく100円ずつあげたつもりが、末娘だけ100円玉で無かったのだ。
当時の末娘が,お金の値打ちを分かっていたかどうかは分からないが
自分だけ姉たちと違うお金だと瞬時に分かって、口に出してばあちゃんに言えないから
貰ったお金をポイ捨てするという行動で不満を示したのだろう。
その後の事は詳しくは憶えていないが、母の事だから
きっと「○○ちゃんごめん、ごめん」と言いながら、100円玉を取り出して孫に渡してくれたと思う。
何十年経っても,忘れられないエピソードだ。
当時年金生活者だった両親。
毎週末、お刺身や肉を買って、孫5人にお小遣いをあげ・・・・
毎週末100円玉を孫の数だけ確保しておくというのも大変だっただろうな・・・
今思うと涙が出る・・・・・。
昨日は、お店のレジ前で「1円を粗末にする者は・・・・・」という母の言葉と、
両親が健在だった頃のエピソードを思い出し、親のありがたさを思った。
昨日、財布に1円玉が1個入っていたから、その1円玉とお札と出して
スムーズに会計を済ませる事が出来た。
最近は島でもカード決済できるお店が多いから、
10円、5円、1円等の小銭でおつりを貰う事は、以前に比べてずっと少なくなった。
昨日は、たまたま1円玉が入っていたけど、あの1円玉が,どういう経緯で
ばばの財布に入っていたのかは分からない。
でも、1円玉のおかげで助かった〜
1円玉さん、ありがとう〜