行って良かった!

4月5日(木)曇り後晴れ
「歯」は大事。
結婚するまで、歯は丈夫だって思っていたけど
結婚して、子どもが出来て、年齢と共に歯が弱くなった。
「歯」に関しては、怖い思いばかりしている。

結婚して2年目位かな?
加計呂麻で働いていた時、歯が痛くなり海を渡って歯科に行き
抜歯してもらった。
加計呂麻では病院や歯科医院に行くにも
船に乗り海を渡らねばならなかった。
午前中で抜糸をしてもらい、船で海を渡って
バスに乗って帰宅途中も、ずっと口の中に脱脂綿を入れ
噛んだ状態だった。
その晩からだったかなぁ・・高熱が出始めた。
熱を下げる為に、市販薬を飲み、一時的に熱を下げても
又40度近い熱が出る。
次の日は仕事を休んだ。
それから更に2日位休んだ時、上司がじじに
「もしかしたら敗血症かも知れないよ」と言ったそうだ。
そのうち、首が回せなくなり、口も開かなくなった。
たまたま町の巡回診療船が集落に来てくれていたので
受診した。
そしたら「すぐに病院に行きなさい」と言われ
又船を貸し切って病院へ行き、即入院したが
病名も分からぬまま入院することになった。
付き添って病院に来ていたじじは夕方のフェリーで帰宅しようと
港へ行ったら、ちょっとの差でフェリーは出港してしまっていて
病院に戻ってきた。
最終便だったのかなぁ・・・仕方無いのでじじも病院に付き添って
翌朝の始発で帰ろうとしている所に
院長先生が出張?(研修)?から戻ってきた。
そして、ばばを診てくれて、初めて「破傷風です」と診断してくれた。
病名は分かったものの、それからが大変!
ばばは、痛みで何も分からなくて、これは後日聞いた話だが・・・
血清を打たなくてはならないのに、足りない。
名瀬の病院などにも連絡を取り、夜なのにタクシーや
色々な車でリレーをして、血清を取り寄せ、すぐ注射した。
普通の人の何倍もの血清を使ったそうだ。
真っ暗な部屋に隔離され、昏々と眠り続けるばば。
次の日、父・姉、義父が徳之島から駆けつけてくれたが
ばばは気づかなかった。
眠り続けること丸2日。
ばばは、無事生還!
これはばばが20代終わり頃の事。

4年間の加計呂麻勤務を終え、島に戻った。
又、ある日歯が痛くなり歯科医院に行ったら
「親知らずを抜きましょう」と言われ、
その先生は何故かガラスの瓶に入れられた何百個という歯を見せた。
「こんなに沢山の人が抜歯しているんだから大丈夫だよ」
と言いたかったのかも知れない。
抜歯を終えて帰宅。
しかし、いつまで経っても血が止まらない。
別の歯科医院へ行った。
先生は丁寧に治療をし、止血の為にも色々して下さった。
夕方だったかな?わざわざ自宅まで来て下さって
ばばを診た後「鹿児島の病院へ行った方が良いかも分かりません」と
言われたので、翌朝、ばばは飛行機で鹿児島へ飛んだ。
鹿児島の病院で、どんなことを言われたのか思い出せないが
とにかく治療してもらい、帰って来た。
これは30歳の初めの事。

このふたつの出来事から、ばばは歯医者さんへ行くのが
トラウマになってしまった。
病気は何でも初期に受診した方が良いとは分かっていても
なかなか足が向かず、ギリギリまで我慢する。

昨年11月。
旅先で食事に行き、その途中で前歯が何故か折れてしまった。
数日後、帰宅したが、そのまま歯医者さんには行かなかった。
しかし、3月になって折れた歯の周辺が痛くなって
仕方無く歯医者さんへ行ったら、下の歯や歯茎が大分弱っていて
4,5本抜いた方が良いと言われた。
「4,5本抜く!!!!!!」
恐怖で、ばばは返事をしなかった。
次の予約まで入れてあったが、前日に断った。
なるべく自分の歯で食べたい。
どうしてもダメだとなるまで・・・というわがままな思いから。

しかし、一昨日の夕食時、下の差し歯が取れてしまった。
わぁ〜〜〜〜どうしよう・・・・
一気に気分が落ち込み、食欲も無くなって、翌日朝の食事も食べたのか
食べなかったのか分からないまま・・・・
差し歯が抜けて、そのままほおって置くわけにはいかない。
でも、歯医者さんへ行くのは怖い。
行く?
行かない?
行く?
行かない?
自問自答を繰り返す。

そして腹を決めた。
電話では無く、直接、歯医者さんへ行ってみようと。
じじは「電話で予約して、その時間に行った方が良いよ」と言ったけど
ばばは何故か直接行こうと決めていた。

じじが撮影に行くより少し前、ばばは家を出て歯医者さんへ。
受付で事情を話すと「ちょっと待ってもらったら今日で出来ますよ」って。
良かった!
待つ事しばし、名前を呼ばれ、診察室に入ると
女の先生が診て下さり、すぐに対処して下さった。
たいした時間もかからず、痛みも無く、あっという間に終わった。

良かった!!!
先生が神様に見えた。

帰りながら「今まで以上に残り少ない自分の歯を大切にしなくちゃ」と思った。
今後、次々抜歯しなければならなくなるかも知れない。
でも、自分の歯が使える間は自分の歯で食べたい・・・

歯医者さんへ行く時は、気が重くて周囲も見なかったが
帰りは余裕が出来て、ちょっと散歩もした。
川沿いを歩きながら川の中を覗いたら、ボラが群れで川面に現れた。


ボラの大群を見るのは何年ぶりだろう?
川沿いをゆっくり散歩することも無かったなぁ・・・
等と思いながら、海岸近くまで歩いて帰って来た。

人間、体も心も健康が1番!

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ばば
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