50m先 こうじ しゅんど

9月2日(水)晴れ
夕方、買い物に行く途中、ふと、路肩の看板に目を引かれた
道路工事をする業者さんが、歩行者や運転手に
協力や注意を呼びかける看板は、
これまでも、たくさん見てきたが、今日のはちょっと違っていた。
看板に書かれている言葉が、徳之島の方言なのだ。
「50m先工事しゅんど」と書かれた横には「工事中」と書かれていた。
「50m先、工事していますよ」いう意味で、横には誰でも分かるように
「工事中」と漢字でも表記されている。

車を進めると、次は写真のような看板が・・・・


そして、工事の終わる地点には、お礼の言葉が書かれた看板が・・・・


車を運転しながら、3つの看板を見て、何だか心がほっこりした。

ばば達が小学生の頃は学校では「方言をつかわないようにしましょう」という
「放言使用禁止令?」があり、間違って方言をつかったら
「私は方言をつかいました」という札を首から下げられたりした。
ところが、時は移り・・・
今や、島の方言を話せるのは、高齢者や、ある年代以上の人たちがほとんどで
小・中・高生で方言を自在に話せる子は、ほとんどいないのでは無かろうか?
それに、島外から転勤してきた人達も多いし
方言を話す機会自体がほぼ無くなった。
今になって「島の方言を大切にしましょう」とか言って
「島口大会」とか開催されるけれど、出場者でもある年代以上の方達を除いて
純粋に方言だけで話す事は難しそうだな・・・と感じることがある。
そんな時だからこそ・・・なのか?
今夕の、方言の看板が何故か、ばばを引きつけた。

この看板を見た子供達、そして、大人達は
どんなことを感じるかなぁ?
それより先に、この看板に気づく人が何人いるかなぁ?

島の方言でも、各集落によってアクセントや言い回しに
微妙な違いはある。
今さら、島の方言を残しましょう・・・と言っても
お父さんやお母さん世代で方言の話せる人が
1割もいないのでは無かろうか?
家庭で方言で会話しても、学校や校区で方言で話す仲間がいなければ
しぜんに方言は話されなくなるだろう。

大切な島の言葉「方言」。
遺したいけど、遺せない・・・・
ジレンマを感じるばばだ。

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