「カメカメ攻撃」
5月26日(火)晴れ
我が家では、年に何回か「カメカメ攻撃」と言う言葉が話題になる。
そもそも、この言葉は我が家の三姉妹が言い出した。
攻撃という語句がが入っているけれど、
この言葉には、愛情がタ〜〜〜ップリ込められているのです。
まず「カメ」とは?島の言葉で「食べなさい」という意味。
漢字に直すと「噛め」?・・・でもないよなぁ・・・・
先日無くなった義母は、美味しいものがあると、
じじや私や娘達に「これ、カメ」っと差し出す。
じじと結婚前、じじの家へ行くたびに
「これ、カメ」「これも、カメ」っと義母はばばに次々に食べ物を勧めた。
ばばの実家集落では、「食べなさい」ということは
「コーレ」と言っていた。
「カメ」より、遙かに優しい音だ。
だから、義母が「カメ」と言う度にばばはドキッとした。
結婚後も、同じ敷地内で生活しているので
両親宅へ行くたびに「あれカメ」「これもカメ」と
義母はばばに勧めた。
「カメ」と言う言葉には徐々に慣れていたが
それでも、すっかり馴染む・・という段階では無かった。
今でも、ばばは、自分が方言で誰かに「食べて」と言う時は
「コーレ」と言うし、年配者には「イキャギィレ」と言う。
未だに「カメ、カメ」には馴染めない。
でも、我が家の三姉妹にとっては
ばあちゃんの「カメ、カメ」は日常的だったので
すっかり慣れてしまって、いつの頃からか
「ばあちゃんのカメカメ攻撃が始まった!」と笑っていた。
義母は、子どもや孫に美味しいものを食べさせて喜ぶ人だったので
過日、義母が亡くなって義妹夫婦と、その子ども達
我が家の三姉妹がみんな揃った席でも
「ばあちゃんのカメカメ攻撃」の話が話題になった。
義母は、常に「自分より他人」を優先する人だったので
美味しい物などは、自分は我慢してでも
子どもや孫に食べさせようとした。
介護施設にお世話にmなっている時も、面会に行くと
おやつに出ているお菓子などを、じじやばばに
「自分はお腹いっぱいだから、カメ」っと差し出すのが常だった。
「私達は、今おやつ食べてきたばかりだから
それは、お母さんの分ですよ。どうぞ、あがってください」
と言うと、やっと自分の口に入れていた。
いつまでも、子どものことを気にかけていた義母。
今でも施設か病院へ行けば、義母に会えるような気がしてならない。
遺影の義母は、最高に優しい笑顔で、じじとばばを見ている。
ばばも、40数年義母の傍で暮らして
「カメカメ攻撃」がいつの間にか身につきつつあるようで・・・・
時々、じじに注意されたりする。
「カメカメ攻撃」。
ある意味、この言葉は我が家の財産かな?