「噛む」を数える
3月20日(金)晴れ
今日は自宅敷地内から1歩も出なかった。
まぁ、こんな日があっても良いよね。
ばばは、算数、数学が大の苦手人間だった。
そんなばばに母は「鶴亀算なんか、こんなに面白いのにねぇ」って
良く言った。ばばが、小学生の頃だったと思う。
鶴亀算なんて言っても、ばばは当時は意味が分からなかった。
例えば「鶴と亀合わせて18匹います。合わせた足の数は52本です。
鶴は何匹、亀は何匹でしょう。」というような問題。
今なら、鶴をX匹、亀をY匹として簡単に解けるが
小学生のばばに分かるはずも無く・・・
幼稚園時代は「数字の3」が書けず、カラスが飛んでるうような
横に倒した3を書き、「4」も書けずに上下ひっくり返して書き
極めつけは、「8」は大きな○と小さな○を縦にくっつけて書くくらいだった。
何故か成長しても算数・数学には苦手意識がずっと付いて回り・・・・
ばばは、典型的な否理数系人間だと自負している。
数学とか大嫌いだけど、車とかのナンバーを一瞬で覚えたり
何かを必死に?数えるのは好き。
何を数えるのって?
例えばね、これも母が教えたんだけど「柔らかき物も27回噛め」という言葉。
食べ物は良く噛んで食べなさいという教えだったと思うが
なぜ?中途半端な27回噛むんだろう?とは今でも思う。
じじは、夕食後、毎日薬を飲む。
ところが、少し前から、アロエを口に入れて噛んで、飲み込む時に
薬をポイと口に入れて、ゴックンと飲み込むようになった。
こんな飲み方で良いのかと、甚だ疑問だけど
じじに言わせると「この方が錠剤が飲みやすい」んだとさ。
で、1週間ほど前から、ばばはじじが薬を飲む前に
アロエを何回噛んでいるか、ふと数えてみた。
じじが一生懸命噛んでいる間に、何食わぬ顔して
胸の中で、噛む回数を数える。
時々吹き出しそうになるけど、必死に笑いをこらえて数える。
すると、最初の碑は4回噛んで薬を放り込んで飲んだ。
2日目は何と、104回も噛んだ。
毎日、じじに悟られないように密かに数えていたが
大体70〜100数回噛んでは飲み込むようだった。
毎日毎日、夕食後の密かな楽しみ?が増えたが
ある日、遂に吹き出してしまい、じじにバレてしまったので白状した。
ばばが数えていることに気づいてからも、じじは一生懸命噛んでいたが
ばばはわざと下にうつむくフリをして、実は・・数えてみたら
その日は57回で飲み込んでしまった。
何で?
もしかしたら?アロエが小さかったのかな?
ばばの母が教えた「柔らかき物も27回噛め」を
じじは優等生過ぎる位実行している。
方やばばは?と言えば30回噛むなんて、よっぽど固い物でも無い限り
噛んでいないことに、今更ながら気づく。
教えられたばばは守らず、じじがしっかり「ばば母」の教えを守っていることに
何だか可笑しくなってしまった。
これからも、ばばは時々下を向いたり、上目遣いをしたりしながら
じじの噛む回数を数え続けるだろうな、きっと。