えっ?とビックリされたけど
6月8日(金)曇り
雲の隙間から青空も見える。
昨日、ブログに「母の味」のことを書いた。
ばばにとって「母の味」は「アンバソーメン(油そうめん)」。
シンプルだけど、忘れられない味。
夕べ、じじが言った。
「我が家の娘達にとって、母の味は何だろう?」と。
これと言って、美味しい物を作って食べさせた事も無いし・・・
何だろうなぁ・・・と、暫く考えたが
「豚骨の煮付け」と「鶏飯かなぁ?」と答えたばば。
「そうだよなぁ、特にH君(甥っ子)にとって、
鶏飯は(ばおばちゃんの味)かな」と言った。
ばばが作っていた料理で、何か1つでも「母を思い出す味」として
娘達が覚えてくれると良いなと思う。
さて、ばばは母が作ってくれる「油そうめん」こそが
本当の油そうめんだと、ずっと信じ込んでいた。
50才で加計呂麻へ単身赴任していた時の話。
たまたま職場で「油そうめん」の話になり、ばばが「作れます」と言った。
素麺さえあれば作れるから・・・
と、張り切って作った。
作り方はいたって簡単。
そうめんを茹でて、水洗いせず、少し温めた油に入れるだけ。
油の量も適当。
そんなに大量には使わない。
1回使った、綺麗な油があれば、温めずに
熱々茹でたての素麺を入れてざっと混ぜて完成。
ばばがあっと言う間に作ると、友人達は???????な感じ。
その時になって、初めてばばは「えっ???何か違ってる?」と思った。
食べてもらって、感想は何と言われたか覚えてもいないが
ばばが作った「油素麺」に、ただ周囲は????な雰囲気で終わった。
退職後、郷土料理教室に3年通った。
その時、講師の先生のレシピに「油素麺」があった。
肉や野菜をサッと炒めて、少し出汁を入れ調味して
そこに茹でてさっと水洗いしておいた素麺を入れた。
「へぇ〜〜〜、これが油素麺?」とばばはビックリ。
ばばは、この料理は「素麺わぁし(素麺の)煮物とでも言えば良いのかな?」」だと信じ込んでいた。
この料理は、子供の頃からずっと食べていた。
製糖時や、田植え、家の新築などの際、しょっちゅう食べていた。
「油素麺」とは思わずに。
ばばにとっての「油素麺」は、茹でた熱々素麺を温かい油に入れ混ぜただけの物。
茹でた素麺は洗わなければ結構塩気もあるし、
別に味付けしなくても美味しいとばばは思う。
母は「油素麺」の上に青ネギを散らしたり、たまには卵焼きなどを乗せたりしてくれたが
「素麺」だけでも充分だった。
母が亡くなって23年。
その間、ばばが「油素麺」を作ったのは数回。
しかし、やはり「お母さんの油素麺の方が美味しかったなぁ」と思った。
ばばに母の味を再現する事は出来ない。
母の味って、思い出の中にはあっても再現となると難しいものですね。
でも、思い出の中に「母の味」があるって、幸せな事だと思うばばです。