どこ行っちゃったの〜〜〜?

10月14日(水)晴れ
じじが奄美市へ旅立った翌日、ばばは庭で大きなヤドカリを見付けた。
過日も、アフリカマイマイの大きな殻を背負ったヤドカリを発見し
写真に撮ったりして、ブログにもアップした。
しかし、ばばがヤドカリを逃がした後、
じじが「ちゃんと殻から出て歩いているヤドカリ、撮っておけば良かったなぁ」
と残念がったが、後の祭り。
今回見付けたヤドカリは、小さめの夜行貝の殻を背負っていた。
大きさは、子供の拳大くらい。
過日のヤドカリと比べたら、大分小さかったけれど
これでも、普通のヤドカリとしたら大分大きいから、
じじが喜ぶだろうと思った。
自分の手で触るのは抵抗があったので、火バサミで挟んで
空いたプランターに入れ、別のプランターで蓋をして
さらに重しをして、ヤドカリが逃げ出さないようにした。
なぜなら、過日のヤドカリがプランターに蓋をしないで入れてあったら
易々と逃げてあったから、あの時の二の舞はしたくなくてね。

ヤドカリを捕獲して、一昨日で3日目。
その間、餌もあげていないから、ちょっと良心が咎めたけれど
じじの撮影さえ終われば、すぐ逃がしてあげようと思っていた。
じじが奄美市から帰った日の事。
昼食が終わった後、「じじ〜、又大きなヤドカリ捕まえてあるんだけど
写す?」と聞くと、「写そうかな?」と言う。
そこで、体を引っ込めたままのヤドカリをプランターから出して、
ばばがパソコンをしていてもすぐ見えるように、ポストの前に置いた。
レースのカーテンを引いてあるので、ヤドカリを見るためには
立っていってカーテンをそっと開けて覗かなくてはならない。
って・・・ヤドカリって、ばばがカーテンを開けたか、閉めたかなんて
気づくかなぁ・・って、ブログを書きながら気づいたよ〜。
「殻から出たら、すぐにじじを呼ぶから下りてきてね〜」とじじに声をかけて
ばばはパソコンの前に座った。、
いつ、ヤドカリが殻から出るか分からないから1分おきくらいに
カーテンを開けては覗いていた。
10回くらい覗いただろうか?
ヤドカリは、自分を拘束したばばに反抗でもするかのように
頑として殻から出る様子が無い。
それなら・・・と、ばばも少し落ち着いてパソコンに向かった。
しかし、やはり途中気になって、庭を覗くと・・・
あれっ?居ない、居ない、居ない。
さっきまでかたくなに殻に閉じこもっていたヤドカリ君、
どこかへ姿を消したよ〜。
ものの数分の間だ。
いくら足が遅くなったとは言え、ヤドカリにならかけっこも負けないだろう・・・
おい、おい、ばば、走る自慢したって何の意味も無いよ。
まずは、庭へ出て、ヤドカリ探しなさい!
すぐに庭へ出て、隅から隅まで探してみたけれど
ヤドカリの姿はどこにも無い。
花壇の中や裏庭の菜園、ブロックの穴の中、
果ては、急勾配を上がった車庫入り口まで。
花壇も、垂れ下がった花や木の枝など、しっかり持ち上げて確かめたけど
どこにも見当たらず。

そこで、ばば、ハタと思いついた。
そうだ!ヤドカリの気持ちになって考えてみたら良い・・・。
あの、ばばが、カーテンを閉めた直後に殻から出て脱出しよう。
庭は全てコンクリートだから、体の色が目立ってしまう。
だとしたら、保護色の花壇か菜園か、貝殻の色と似た場所へ逃げよう。
ばばも、やはり花壇の中とかすぐ探すだろうから
しばらくは木の枝に上がって隠れていようか?
いや、ばばの家の敷地から逃げ出すことが一番良いかも。
とすると・・・門は少し勾配があって、転がるかもしれないけれど
さっと体勢を立て直して、お隣さんの広い空き地に逃げ込めば
雑草も生い茂っているし、まさか、ばばも他人様の敷地にまでは入ってこないだろう・・・・・
いや、それより家の裏まで行って、溝の中へジャンプしようか?
これはちょっと怖いなぁ・・・
溝はちょっと水があるしなぁ・・・
でもうまく逃げ込めたら、海までも行けるぞ。
そしたら、仲間も沢山居るだろうし、お父さんや、お母さん、
兄弟姉妹にだって会えるかもしれない。
ブロック塀上って、溝へジャンプしようかなぁ・・・
でも、勇気がいるなぁ・・・ブロック塀の高さは30センチくらいだけど
直角だから、僕上れないかも・・・
それにさ、ブロック塀から溝まで1メートルくらいは深さがあるから
ジャンプした途端に気を失ったらどうしよう・・・
やはり怖いなぁ・・・やっぱり、木の多いばばんちの花壇に先ずは逃げ込もう・・・
等々・・・ヤドカリが考えそうなことを、ほぼ、ばばも考えてみた。

そして、ひとつひとつ探索していったけど・・・
数十分経っても、ヤドカリ君発見出来ず。

あぁ〜〜あ、あ。
ヤドカリが脱走したからって、警察に捜索願も出せないし。
じじに泣きついても、「良いよ。写真撮っても、
どうせアップしないから」って、冷たい対応。

とうとうばば、腹が立ったよ。
だって、じじを喜ばせようと、数日間ヤドカリを確保して
今日は、1分おきに殻から出ていないか見張っていたのにさ。
じじ〜あまりに冷たすぎやしませんか?
いや、違うって?
ばばが、お節介なだけって?
そう言われちゃ・・反論できません、ハイ。

それにしても、ヤドカリく〜〜〜ん!
どこ行っちゃったの〜〜〜?

※画像の夜行貝には、ヤドカリ入っていないよ。右側の夜行貝の
約三分の一くらいの貝を背負っていたよ〜。

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