「旦那さんをやりなさいね〜〜」って
7月4日(金)晴れ
5時前に義母と面会してきた〜。
入所者たち、既に食堂へ集まりつつあったが
母の姿は見えなかったので部屋へ行ってみた。
母はスヤスヤ寝息を立てて寝ていた。
額を触っても、胸の前で組んだ手を触っても
「お母さん!」って呼びかけても目覚めなかったので、
ばばもベッド脇で黙って母の寝顔を見ていた。
職員さんが来て、呼びかけても起きない母。
耳元で「夕ご飯ですよ〜。食堂へ行きましょ。
誰か来ていますよ〜誰かな?目を開けてみて下さ〜い」と
何回も呼びかけてやっと薄目を開け母は。
よっぽど眠かったのかなぁ?
しばらくキョトンとしていたが、
ばばに気づいたらしく「ばばちゃん。ありがとう!」って。
その後職員さんが車椅子の母を移してくれ、
ばばが食堂まで押していた。
ばばが食堂の入り口に行くと、座っていたじいちゃんや、ばあちゃんが
一斉に母とばばに目を向けた。
軽く会釈をして、母の席へ行き車椅子のストッパーをかけ、
その横の床に、ばばも座った。
母は柔らかな笑顔で、何度も何度も頷いた。
周囲の、入所者さん達とも話しながら
母とも家のことや、じじのこと、孫のことなどを話すと
母はニコニコ最高の笑顔。
すると、母の左前に座ったKおばあちゃんが
しきりに「あなたは優しいねぇ」って、ばばのことを褒めだした。
「ありがとうございます」という意味を込めて頭を下げると
「あなたは本当に偉いわ」と、何度も何度も言った後、
「そちらと、あなたは、どういう関係?」って聞かれた。
「私はこちらの長男の嫁です」と答えると、又しても
「あなたは偉い。本当に偉い。」と言って、ばばに向かって両手を合わせた。
墓前や仏壇で手を合わせることはあっても、
他人様から手を合わせて拝まれるなんて・・・・。
ばばも、「ありがとうございます」って、逆にKおばちゃんを拝んだよ。
この時間に面会に行っていたのは、ばばだけだったから
きっと、誰かと話がしたかったんだろうね〜
母に「今度はじじが面会に来るからね〜」と言って
食堂を出ようとすると、Tおばちゃんが、ばばに向かって親指を立て
「旦那は?」って。
このおばちゃんは、じじが代のお気に入り。
と言うのも、このおばちゃんの出身地が、じじの初任地の校区だったから
まるで、じじを同郷の人と思っているみたい。
このおばちゃんは、じじとばばに必ず言う。
「私のお母さんも、先生をしていたのよ」って。
今日もばばに「私のお母さんは
古仁屋の隣のどこそこで先生をしていたのよ」って話した。
ばばが、おばちゃんに「あと2,3日したら、今度は主人が来ますからね」と言うと
「もう、あなたは来なくて良いから、旦那さんをやりなさいね〜」って
ニコニコしながら言ったので、周囲のおじちゃん、おばちゃん、
職員さんまでもが、笑っていた。
みんなの笑顔を見ると、ばばも嬉しくなる。
年を重ね70代、、80代、90代になり、加齢や病気で
自分で身の回りのことが出来なくなり、
家族とも離れて、施設暮らしをする、おじちゃんや、おばちゃん。
みんな人恋しそうで・・・・・・
じじやばばだって、いつか同じ境遇になるかも知れないと思うと切なくなる。
せめて、母と面会に行く日は、なるべく多くのおじちゃん、おばちゃんにも
声がけをしようと努めているばばだ。