見知らぬ若者達が・・・

7月1日(月)晴れ
一昨昨日、友人から「G兄さんが手術受けた」と電話を貰い
姉とふたり、車でお見舞いに行った。
たまたま表玄関側の駐車場の一番奥に
1台分だけ空きスペースがあったので、
ちょっと心配はしたけれど駐車して病院へ入った。

過日、G兄さんの奥さん、T子姉さんから
「本人(G兄さん)が、この年になって手術は受けないというので・・・」
という話を聞いたばかりだったのでビックリした。
急に体調が悪くなったのかしら?と心配しながら病室へ行くと
付き添いは誰もいなくて、G兄さんはベッドで寝ていた。
声をかけても悪いかな?と思い、1階に下りた。
もしかしたら、T姉さんとお嬢さんのJちゃんが
待合室で休んでいるのでは?と思ったのと、
用事で外出していて、戻ってくるかも知れないと思ったから
しばらく姉とふたりも待っていることにした。
そのうち、T子姉さんに電話してみようと思い立った。
もし、電話にT子姉さんが出たら家にいると言う事なので
家の方まで行ってお話を聞いてこようと思ったのだ。

T子姉さんは在宅だった。
お墓参りがてら、T子姉さんのお宅まで行くことに即決。
駐車場へ戻ると・・・
ばばも車が出せない!
この駐車場、南側と北側に各5台ずつくらい駐車できる。
昨日も、北側に5台駐車していて、南側にも5台駐車していた。
これで満車なのだが、ばば達が病院へ入った後、
何と、北側と南側に駐車している真ん中に車が1台駐車していた。
ばばが、真っ直ぐバックしたら必ず接触するのは目に見えている。
かと言って、少し方向を変えてバックしようにも
ばばの右隣は建物で、左側にはb大きな車が駐車している。
何度か小さく切り返しながらバックを試みたが
どうしても真ん中に駐車している車に接触しそうになる。
そのうちに変な音がしたかと思うと
ばばの車は、前の高さ10センチちょっとの高さがある
車止めのコンクリートを乗り越えてしまった。
アチャ〜〜〜
・・・と、そこへドヤドヤと若い青年達4,5名がやって来た。
いずれも20代から30代くらいで作業着を着ている。
喉が渇いて、自販機の飲み物を買いに来たようだった。
ばばが悪戦苦闘しているのを見て、一番年長らしき青年が
「これは、病院で呼び出し放送して貰って、
後ろの車を動かしてからでないと出られないですよ」と言った。
姉が、すぐ病院の事務所へ行って話してくれたみたいで
車の運転手さんが、申し訳なさそうに走ってきた。
見ると、20年近く前の教え子だった。
「ごめんね〜運転が下手で出せないの」と言うと
教え子君は「すみません。すぐに動かしますから」と
車を移動してくれた。
ところが、・・・ばばもすぐに出せるかと思いきや
今度は、車止めを乗り越えてバックすることが出来ないと言う問題が!。

(どうしよう?じじに電話すべきか?)と言う考えが、ふと頭をよぎった時
さっきの、一番年かさの青年が黙ってばばの車に乗って
バックを試みてくれたではないか!
全く見ず知らずの若者が、ばばを助けようとしてくれているのだ。
青年が何回かバックをしようと試みたが、やはり車止めが乗り越えられない。
と、青年は「おいっ!お前達、みんなで車を押してみろ!」
と、一緒に来た他の青年達に声をかけた。
自販機からジュースを買っていた青年、
買ったジュースを飲みかけていた青年、
4名全員が集まって来て、ばばの車の前部を押してくれた。
「セェ〜〜〜ノッ」「セェ〜〜〜ノッ」とかけ声を掛け合いながら
ばばも一緒になって、力一杯押した。
すると、次の瞬間、車は嘘のようにヒョイと車止めを乗り越え
バックは成功。
運転席に座った、年かさの青年は、ばばが駐車場から出やすいように
車の向きまで変えてくれた。
ありがとう!ありがとう!と、ばばは初対面の若者達に何度も御礼を言った。
見た目、ちょっと怖そうな若者達だったけど
心優しい子達だった。
見かけだけで、人を判断したらいけないね・・・・
「ありがとう!」という言葉を繰り返すだけで
御礼の気持ちを充分伝えることも出来ないままに
車に乗ったばばだった。
名前も、顔も知らぬ5名の若者達、ばばを助けてくれて
本当にありがとうね〜
5名から助けて貰った感謝の気持ちを、
ばばも他の困っている人を助けることで
お返しするね〜

改めて、思った。
(ばばも困った人を見つけたら、サッと行動しよう)と。

若者達と別れて、スーパーへ寄った。
レジを終え、買った品物をエコバッグに入れていたら
ばばの横で、おじいさんが屈んで必死に何か拾おうとしている。
よく見ると、お釣りのお金の1円玉を数枚を床に落としたようで
何回も拾おうと試みるが、拾えないようだった。
ばばは、さっと走り寄って1円玉を拾っておじいさんの手に乗せた。
すると、おじさんは「ありがとう。指が不自由でね」と言った。
ばばが、外へ出る時、そのおじいさんは
もう一度ばばに向かって深々と頭を下げ、「ありがとう」と声をかけてくれた。
おじいさんの言葉を聞きながら、さっきの青年達にも
ばばの(ありがとうの気持ち)伝わったかなぁと思った。

みんなが優しさをを表現できる場はいくらでもあると思う。
沢山の人が「小さな優しさ」を表現し
「ありがとうの気持ちを」伝えられたら良いなぁ・・・・と思った。

買い物を終えてからは一直線にT子姉さんの家に向かい
久しぶりに、色々な話をした。
G兄さんも、2,3日中には退院できるらしい。
良かった〜

その後、お墓参りをし、お墓の前で大好きだった両親に
色々語りかけ、スッキリした気持ちで家路についたばばでした〜。おしまい。


 

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