消しゴムと千円札
12月13日(木)晴れ
冬の日だまりって、いいね。
穏やかな天気の1日だったよ。
じじは、お昼2時から母のお世話になって入り施設の定例会に出かけた。
ばばは、家で色々しようと思っていたら姉が来たので
スーパーへ出かけた。
今日から週末の売り出しだけど、別に特別買う物は無くスーパーを出て
他のお店で少しだけ買い物をして帰ろうと、自動ドアを出て
数歩歩いた所で、落とし物発見!
四つ折りにされた千円札が1枚。
ばばより少し先を歩いていた姉は気づかなかったのかな?
しゃがんでお札を拾い、姉を呼び止めた。
「拾ったけど・・・・交番もないし、警察まで歩くのは20分くらいかかるし・・・・
レジの方に届けようか?それで良いかなぁ・・」と、
又、スーパー内へ引き返した。
お客さんのいないレジを選んで、店員さんに「お金が落ちていました」と
差し出すと「ありがとうございます。しばらくお待ち下さい」と言われた。
他の店員さんと何か話していたけれど、
「すみません。これに住所と氏名、電話番号を書いて下さいませんか?」と
ボールペンと紙を渡された。
(どうしようかなぁ???)迷ったけど、記入して店員さんに渡した。
外で待っていた姉の所へ行き、
「紙に何か書かされたけど・・・」と言いながら歩き出した。
あの千円札を落とした方はどんな人だろう?
お札をむき出しで持っていたのだろうか?
お金を落としたことに気づくだろうか?
千円と言えば大金だし、気づいたらきっと悲しいだろうなぁ・・・
お財布毎落としたら、お店に届けるかも知れないけれど
千円札を落としても、届けないかも知れないなぁ。
・・等と思いながら姉と並んで歩いた。
歩きながら、ふと思い出した。
先日、娘がFaceブックに書いていたことを。
下校中の孫が消しゴムを拾って交番に届けたそうだ。
そこで拾得物関係の書類にいろいろ書いたのだろう、
その用紙をおやつを食べながら、
真剣に見入る孫の写真もアップされていた。
(拾った消しゴムを届ける)という行為が、ちょっと可笑しくもあったが
孫と対応した交番のおまわりさんは、わざわざ自宅へ電話を下さったそうだ。
「消しゴムを拾って届けてくれたS君を褒めてあげて下さい」と。
こんな、おまわりさんの言葉、ありがたいね。
じじとばばも、この日の夕食時、この孫のことが話題になり
「正しいことをしたんだから偉いよね」って、喜んだ。
孫は、例えば鉛筆が落ちていても交番へ届けるのかなぁ・・・・
拾った消しゴムは、特別なキャラクター物とか?
新品だったのかなぁ・・・・いろいろ思いを巡らせたよ。
一昨年末、ばばは病院へ義父を見舞った帰りに
スーパーの近くで10数円お金を拾った。
その時も姉と一緒だったが、拾った金をどうしようか迷った。
自宅へ戻って、車で10数円を届けに警察まで出かけるべきかどうか?
車でも10分近くかかるだろうし、冬の日の夕方で
辺りは薄暗くなりつつあった。
思案のあげく、ばばはスーパーに入り、レジ近くに置かれていた
北大島の豪雨災害被害地への募金箱にお金を入れた。
たかが10数円、されど10数円。
金額は少なくても拾得金。
本当なら警察へ届けるのが筋だろうけど・・・・・・・
募金箱へ入れたこと、後悔はしていない。
孫が拾った消しゴム。
ばばが、今日拾った千円札。
どちらも落とし物。
落とした人は、たとえ落とした事に気づいても
まさか、交番やスーパーのレジに届けられているとは思わず
諦めてしまうのだろうなぁ・・・・・