だれ似???
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10月15日(木)朝方雨、日中は晴れ
昨日、じじに「明日は一緒に散歩しようね」と約束したにも関わらず
ばばったら、昼2時に姉と一緒に家を出て、帰ったのは暗くなった6時過ぎ。
「じじが捜索願出してるかもね・・・」と姉と話しながら
「今頃頃、じじは、どこそこあたりを歩いているだろうね」と考えたけど
「今日、ばばは散歩やぁ〜めた!」と即決。
6時前には父の顔を見に行った。
父は夕食中だったので、ばばもお箸でご飯やおかずを父の口に運んであげた。
父は目をつむって食べていたが、食べ物を差し出すと
きっと匂いで判断するのだろうが、口を開け食べてくれた。
父がお世話になっているグループホームはありがたいことに、
家から歩いて10分もかからないところにある。
ここでは20名足らずのおじいちゃん、おばあちゃんが生活している。
おばあちゃんたちは洗濯物をたたんだり、自分が出来ることを一生懸命している。
父は一番手がかかるだろうな。
何一つ自分の身の回りのことも出来なくなってしまった。
ホームの職員さんは、まだみんな若いけれど丁寧に親切に父に接してくれていて
いつも感謝の気持ちとともに、頭の下がる思いがする。
入所者は全員が要介護3以上の方々だそうだ。
あるおばあちゃんは、ばばが行くたびに父を指さして
「この人と私は同級生」と言う。もう、何回、何十回聞いたことだろう。
実は、このおばあちゃんは父のお兄さんと同級生だったそうだが
勘違いしているらしい。
「学校時代から優しかったよ、今でも優しいでしょ」とも言う。
ばばはそのたびに「そうですか」と「有り難うございます」と答えるようにしている。
あるおばあちゃんは「あんたは親孝行だね。
親のことをすれば、きっと徳が自分に戻ってくるよ」と言い、
また「お父さんって訪ねてきてくれる家族がいて幸せだね」とも言う。
今夕は父が食事をしている食堂兼談話室に父の他に一人のおじいちゃんと
三人のおばあちゃんがいた。
いつも、父と同級生だと話すおばあちゃんが、しばらく姉とばばの顔をじぃっと見ていたが
「私がよく見るとね、(姉を指さし)あんたはお母さんと似ていて
(ばばを指さし)あんたはお父さん似だね」って言うと、
他のおじいちゃんやおばあちゃんも同意して頷いている。
丸顔の姉はじじ母と似ていて、ばばは義父に似ているというのだ。
認知症のおばあちゃんから見ると、そう見えるのかなあ・・・と思った。
姉と二人にこにこ笑いながら黙って聞いていた。
ばばは、若い頃は父に似ていると言われていた。
年を取るとともに母に似ていると言われ、
ある年代になってからは「あら〜〜あなた、そんなにもお母さんに似ている子は〜〜〜」って
ばばの知らないおばさんから言われてびっくりしたことがある。
最近じじからも「ばばはお母さんそっくりになってきたね」と言われる。
やはり、子供は親に似るんだね。
成長の過程によって父に似たり、母に似たりするんだね。
家では長女はじじ父に、次女はばばに、三女はじじ母に似ていると言われてきた。
さあ、現在は誰が誰に似てきているだろうか?
話は逸れてしまったが、グループホームで生活しているおじいちゃん、おばあちゃんたちは
朝食・昼食の後はほぼ全員がテーブルにうつぶして寝ていることがある。
この方々にも若いバリバリの頃があり、いろいろな方面で活躍してこられた方々だろうな・・・と
その方々の生活背景を考えることがある。
人間いつまでも自分で自分のことをして生きていけることは
当たり前のことだけど有り難いことだなと思う。
でも、それがかなわない人たちだって大勢いる。
じじとばばだって、いつかは人手を頼わざるを得なくなるかも知れない。
グループホームの入所者の姿に、つい自分たちの姿を重ねてしまうばば。
一日でも長く、健やかな日々が送れるよう色々工夫していかなければ・・・・・・