ソテツは万能!
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7月31日(金)晴れ
「ソテツの実」と書いて「ソテツのナリ」とも読む。
島の方言では「シュティチィンニャイ」と言う。
ソテツの実は終戦後、食糧の乏しかった時代には
お米に混ぜて粥を炊いたりもしていたし、味噌の原料にもなっていた。
今でも「ナリ味噌」と言ってソテツの実を使った味噌も作られているが
高価である。
ソテツは又茎からも澱粉が採れるそうで、これも食糧にされていたそうだ。
数日前、ばばの友人から電話がかかってきてお宅へお邪魔した。
その時、庭先に綺麗なソテツの実が干されていた。
珍しい光景なのでじじが写真に撮った。
これはソテツの実を鉈などで半分に割り、皮を取り除き
中身だけにしてアクを抜き、干してあるものだ。
この後製粉してお粥に混ぜたりする。
味噌にする時は製粉はしないと思うが、どうだったろう???
知人がばばにも、ソテツの実の粉をくれたので
雑穀米と一緒に入れてご飯を炊いてみた。
別段、味の違いは感じなかったが(体に良いんだ)と思って食べると
甘みも感じられるようで美味しかった。
ソテツの実は食糧に使われるだけではないよ。
今でも島の運動会などでは一定距離離れた場所に置いたバケツに
ソテツの実を投げ入れて、入った数の多さで勝敗を決める競技がある。
また少し前までは、低学年の「すず割り」競技でも
ソテツの実を投げてすずを割っていた。
しかし、実が友達や観客、すずを持っている人に当たれば
危険という事もあってか、最近はお手玉を使うようになってきている。
ソテツの実では笛も出来るよ。
外側の赤い部分を剥いで、内側の白い殻に穴を開けて息を吹き込んでならす。
上の笛の土台の外側の赤い部分を少し残して鳥の顔や人形も出来る。
葉っぱは枯らせば燃料になったし、実の周りにある綿状の物は
それを芯にして糸を巻いて鞠なども作っていた。
青い葉っぱは二本組み合わせて馬車を作ったり、
一本では鳥の巣?や花瓶も作れる。
細い一本、一本の葉は低学年の数え方の勉強にも使っていた。
こう考えると、ソテツは万能選手のような気がする。
実際、栄養面でもとても優れているそうだ。
今は昔のようにソテツを活用する人は少ないと思うが、
ばばの友人はこのソテツに目を向け、味噌造りや
製粉したものを色々活用できないか今、研究中である。
研究結果を楽しみに待っていよう・・・・・