塩を・・・
8月9日(木)晴れ
ばばは、子どもの頃は、お転婆で向こう見ずで行動的だったと自分でも思う。
これまでに、何回もブログにも書いたが・・・
自家製糖工場で、ばばも一人前に?手伝いをしていた。
「ガンダタ(個体になる前の水飴状の黒糖)」が食べたくて
ある日、従兄弟兄さんが「ガンダタを作るには、ガン(カニ)を入れないと出来ないんだよ」
と言われ、その言葉を聞くや、一目散に川を目指したばば。
その川は、河童が住むと言われ、川まで行くにも両側から木の枝が生い茂り
岩場のような道を下りて行かなくいてはならない・・・・・
ガンダタが食べたいばかりに、「怖い!」と言う思いなど微塵も無く
走り出したばばの後を、従兄弟兄さんが追いかけてきて
「冗談だよ」というような事を言い、川へ向かうばばを止めた。
その兄さんが、ばばに「○○はね、大きくなったら女弁護士になるかもね」
というような事をよく言っていた。
当時、女弁護士がなんたるや、田舎のまだ4,5歳の女の子が知るよしも無かった。
当時、製糖場では、サトウキビを圧縮する為の機械(クンマ)を
回すのに、牛の動力を使っていた。
だから牛を追いながら、歩かせ続けなければならない。
その仕事は、子どものばばでも出来た。
ばばは、きっと歌でも歌いながら牛追いを続けていたと思う。
牛追いをしない時間は、製糖をする兄さん達の周囲でお喋りをし続けていただろう。
あまりに喋るもんだから、従兄弟兄さんは
「女弁護士・・・」と言ったと、大人になってから分かった。
子どもの頃からお喋りだったばば、仕事をしていた当時は
そんなにしゃべりんこでは無かったと思うけど
退職して、じじと2人の暮らしになって、食事時など、ばばの独壇場。
じじは、時々、ばばのことを「女弁護士!」とからかう。
夕べも、ばばの話していて、今、身近な話をしていたと思ったら
次には、さっきの話と全然繫がらない話を始めたらしい。
じじが「ばばは、まるで、宇宙人で、とうてい僕はついて行けない」と
呆れていた。
娘達から「不思議ちゃん」とかよく言われるけれど
ついに、じじからも「宇宙人」と言われるようになってしまった。
ますます「進化」したのかな???
夏だからと言うわけでは無いけれど・・・
昨日、ちょこっと書いた続き。
ある先輩お姉さんが、数日前話してくれたこと。
昨日書いた「クンマントウ」は、何か言われがあるのだろうが
髪の毛の長い女性の「怪の物」が出ると、子どもの頃から聞かされていた。
実家から遠いし、ばばは、社会人になるまでは滅多に通らない場所だった。
昨日話してくれた先輩のお父さんは、朝早くから背負いカゴに色々な品物を入れ
全島中を売り歩いていた。
当時はバストか自家用車は無かったからね。
ある朝も、6時過ぎに家を出て商売に出た。
ちょうど「クンマントウ」にさしかかろうとした時
若い女性の姿が見えた。
ばばだったら、きっと隠れるか、逃げるかするだろうが・・・・
そのお父さんは、女性の近くまで歩いて行き
「私もちょっと一服するから、あなたも少し休みなさい」と言って
タバコを取り出し、ゆっくり吸った。
女性は一言も喋らず、同じ場所に立っていたそうだ。
タバコを吸い終わった後、「一休みしたから私はもう出かけるから
あなたも、もう帰りなさい」とその女性に言ったそうだ。
何事も無かったように、お父さんは歩き出し、ふと振り返ると
女性の姿は消えていたそうだ。
話してくれたお姉さんに、ばばは「何故、お父さんは逃げなかったんでしょう?」と聞いた。
お姉さんは「ああいう時、慌てて逃げたりしたら、怪の者は
ずっと後から付いてくるんだって。だから、暫く止まって
タバコを吸うなり、小休憩しつつ、心の中では
(ご先祖様、この怪の者から私をお守り下さい)と唱えたら良いんだと
お父さんは教えてくれたよ」って。。。。
ばばにはとても出来そうに無い。
でも・・ある時期、ばばも車の中に必ず「お酒」「米」「塩」を入れていた。
友人が「怪の者から自分の身を守る為に備えていた方が良いよ」と教えてくれたから。
退職してから、車で夜道を走ったり、夜に1人で外出することも
ほとんど無いから、「備え」をしていなかったけど
数日前、先輩姉さんから「クンマントウ」での話の後
「ばばちゃん、塩は少しだけ、いつも持ち歩いた方が良いよ」と言われたので
又、車の中に入れておくことにした。
じじは「怪の者」など信じないけど、ばばは「この世の中には化学では分析しきれない何かが
沢山ある」と信じているから。。。。。
※画像は数日前、実家の墓参りに行った時、お墓からグルッと回りの風景を写した1枚。