地豆って?
12月11日(月)晴れ
お昼前の現在、室温19度ちょっとの我が家。
朝、ゴミ出しなどの前には暑くて、上着など脱いで作業開始したのに
外仕事が一段落して、室内でもちょっと片付けてネット徘徊始めたら寒い!
じじが下りて来て、ばばが「寒い!」と言うのを聞いて
「今何度?」と言うので「19度」と答えると
「暑いがね〜ばばは寒いの?」だって。
そんなやりとりしている内に、何故かばばの頭の中では
「地豆」という言葉がグルグル回り始めた。
朝食の時も、何故か「地豆」のことが気になって
「何故、地豆って言うんだろう」と考えていた。
地面の中にできる豆だから?とか・・・
そう言えば、豆って「ソラマメ」も「エンドウ」も「枝豆」も
地上にできる。
ばばが考えていた「地豆」は「落花生」の事。
考えてみたら、落花生は地中に実がつく。
子どもの頃は、両親が落花生も沢山作っていた。
収穫時は、家族で畑に行き、父が落花生を掘り起こすと
ばば達は茎の部分を持って、何株か一緒にして同じ場所に集め
小山のように積み上げていた。
その小山の前に座り、実を一個、一個引きちぎってカゴに入れた。
こうして収穫した落花生は、川で洗ってきて庭に広げて干した。
カラカラに乾くと、大きな炒め鍋に殻毎入れて
気長に炒って「炒っき豆」にしたりしていた。
乾かす前の殻付き落花生は鍋で煮て「煮豆」にしていた。
煮る時に少し塩を入れることで、絶妙な塩味が付いた煮落花生は
最高に美味しかった〜
カラカラに乾かした落花生の皮むきも、ばば達の仕事だった。
一日、何百個も皮を剥くので、特に右手親指には水脹れができた。
そこで一工夫、青だけの細い物を適当な長さに切ってふたつに曲げ、
それで落花生を挟んで割ったりもした。
丈で割ると、豆まで割れることも時々あったが
親指を守る為には、仕方無かった。
この落花生の殻剝き、子ども達のお小遣い稼ぎにもなった。
今で言う一カップ剥いて、10円位だったかなぁ?
十カップ剥いて10円だったかなぁ?
夏休み、大きなイヌマキの木の下で友達何名かと
「落花生の殻剝きでお小遣い稼ぎ?」したこと、懐かしいなぁ。
皮を剥いた落花生の実は、やはり炒め鍋で油を入れずに
皮が剥けるようになるまで炒って、お客さんが来る時に出したりしていた。
又炒った豆を粒味噌と絡めて「アンバー豆」、黒糖蜜と絡めて「サタ豆」、
餅生地に入れて蒸して「豆ムッチ」・・・と色々な使い方をしていた。
そのうち、落花生の品種改良された物を作るようになった。
わざわざ掘り起こさなくても、引き抜くだけで収穫出来るのだ。
この品種は以前の物より豆の粒は少し小さめだった。
引き抜いて収穫するので「カガイ豆」と言っていた。
「カガイ=引き抜く」という事で、そう言っていたのかも知れない。
でもね、最近は落花生を作る農家産は極端に少ないと思う。
自家用に家庭菜園などで作っている方はおられるだろうけど・・・
お店に出ている「生落花生」はほとんどが「中国製」と表示されている。
たまたま島内産の落花生が出ていて、買おうと思って手に取ってビックリ!
ほんのちょっとで千円以上の値段。
なかなか手が出せない。
数年前、ばばの先輩が「菜園で地豆を作る」って言うので
「種はどうするんですか?」と聞くと
「店で中国産の買って来るよ」って、簡単に言ったので、又ビックリ。
スーパーなどで売られている、あの豆を種にして
徳之島で落花生ができるの?
あの豆は豆が大きいので、「カガイ豆」では無く、掘り起こす品種なのかな?
今では貴重で高価な「地豆=落花生」だけど、
ばばは友人Sちゃんから殻付きを、先輩T姉さんからは殻を剥いた物を
この夏に頂いた。
勿体なくて、どう使えば良いのか思案中。
来年の初夏辺りに、味噌豆でも作ってみようかな?
それとも薄い塩味で煮てみようかな?
色々考えている。
そうそう、ばばが子どもの頃はピーナツを収穫した後の畑に
ピーナツが結構落ちていて、今は亡き兄や弟も一緒に
夏の灼けるような畑を裸足で走り回って、「落ち穂拾い」ならぬ
「落ち豆拾い」したなぁ。
「落ち穂拾い」って言っても、分かる人はいないかも知れないなぁ・・・・
もう、あれから半世紀よりもっと長い時間が経っているからね。