行く道・・・
6月17日(土)雨
今日も予報通りシトシト雨の徳之島です。
これでダムの水もまた少し増えたかな?
ラジオの降雨量予報などで、奄美は「例年並み」という事で一安心。
画像はお隣さんのダチュラです。
雨に濡れ下を向いて咲いています・・って晴天でも下向きだよね。
昨日も、ばばが用事を済ませ、帰宅した頃ポツンポツンと雨が降った。
車を車庫に入れ、エンジンを切って、ふと前を見ると
いつもお世話になっているAおばちゃんが傘も差さずに
坂道を上がっていく後ろ姿が見えた。
Aおばちゃんは、もうすぐ90歳でひとり暮らし。
ショウガの砂糖漬けやドーナツ、佃煮等、料理も得意で
出来上がったら必ずばばにも届けて下さる。
又、近くの畑で野菜も育てていてインゲンとかキュウリ、大根、ネギ等
収穫した物をわざわざ、ばば姉を通じてばばにも・・・
そして、珍しいお菓子などの頂き物がある時も
「ひとりでは食べきれないから」と姉やばばにも・・・
と、ばば姉妹を本当の娘のように可愛がっていただいている。
最近は、少し足腰が弱くなったようで
ちょっとした買い物を姉に頼んだりもするらしい。
その、おばちゃんが小雨に濡れながら坂道を上がって行く・・・
ばばは、いったんいったん車庫内に車を入れたが
すぐに出して、おばちゃんを追いかけ助手席に乗っていただいた。
「ごめんね〜ごめんね〜いつも迷惑かけて」とおばちゃんは恐縮されたけど
全然!ばばこそ、いつもお世話になっている。
車中で「買い物をして帰ろうとしたら、買い忘れがあって又お店に戻ったら
雨が降り出して・・・本当にありがとうね、助かるわ」と
何度も何度もお礼を言う。
Aおばちゃんを家の前まで送り、ついでに姉の家に行き
ちょっと立ち話をして帰宅した。
天気が悪いと、姉も滅多に買い物に出る事も無いので
近くを通るついでに・・と。
姉妹でも、天気の良い日は必ずと言って良いほど姉が我が家へ寄ってくれるが
悪天候の日は、よっぽどの用事が無い限り、姉も外出する事は無いから
昨日はAおばちゃんのお陰様で姉とも会えて良かった!
昨夜、姉からメールがあった。
「Aおばちゃんが、妹さんにとてもお世話になったって恐縮していたよ。
あなたが車庫に車を入れるのを見たから、
おばちゃんはあなたに気づかれないように
振り返らずに坂を上がっていたらしいよ」と書かれていた。
よっぽど忙しかったら、ばばもおばちゃんを送る事は出来なかっただろうけど
別に忙しくも無いし、雨だし、坂道を上がらなければならないし
おばちゃん、大変だなぁ・・と車を再度動かしただけなのに・・・
90歳近いおばちゃんが、丹精込めて育てられたキュウリやインゲン、ピーマンなどの初物を
「妹さんに」と姉に託して下さるそのお気持ちが、本当にありがたいのよね、ばばは。
だから、ばばはばばが出来る範囲で、何かおばちゃんの役に立てたらと
常日頃考えている。
大先輩のAおばちゃんからは、野菜の保存法とか、ちょっとした料理のコツとか
ばばが知らない事を色々教えていただいている。
「足腰も弱くなって、買い物も一苦労だわ〜」と話すAおばちゃんの姿に
実家集落の先輩方の姿が重なる。
「買い物難民」という言葉を聞くけれど、ばばの実家の先輩方も
本当に苦労されていると思う。
集落に小さいお店がある事はあるけれど、品数は少ない。
一番近いスーパーは、隣集落にある。
行き来は急な坂道を上り下りしなくてはならず、
徒歩では本当にきついだろうと察する。
以前は移動販売車が、たまぁにまわってきていたけれど、最近はどうだろう・・・
人口減少、高齢化、高齢者のひとり暮らし・・・・
今、そのまっただ中にいる島民も多い。
買い物も、病院へ行くのも半日、1日がかり・・・
どうする事も出来ないばば、つらいなぁ・・・
せめて、身近の親しい高齢者の方で困っている方がおられたら
買い物とか、車でちょっと送り迎えするとか
今のばばが出来る事で、少しでもお役に立てたらと思う。
「子ども叱るな来た道だ。年寄り笑うな行く道だ。」
ばばの母が、よく言っていた言葉、その後も何回となく何処かで聞いた言葉。
痛烈に実感しているばばです。