「雪の宿」伝説
5月29日(月)晴れ
今日は可燃ゴミを出す日。
8時30分まで家の前に出せば良いので、朝食後ゴミをまとめて出した。
その後、普段ならすぐ家の中に入ることが多いけれど
今日は外で、一仕事しようと思った。
倉庫前の棚が気になる・・・
なるべく捨てて、スッキリさせよう。
その後、後生大事にとってある蓋付きの小瓶等も
資源ゴミの袋にポイポイ!
スッキリさせたところで、今度は箒で庭掃除。
やるとなれば、徹底的にしないと気がすまないばば。
外の水道で、瓶を洗ったり、雑巾を洗ったりしていると
もう、9時を回っていて、じじは撮影にお出かけらしい。
いつもより早めに、ティータイムらしく、
コーヒーなど準備しているようだった。
カーテンをしてあるので、外から中の様子は分からない。
しばらく経って、じじが「ばばの大好きなお菓子があるよ〜」と言った。
「なぁに?何のお菓子?」と聞くと「雪の宿〜〜〜」って。
「雪の宿」というお菓子、どのくらいの人が知っているだろう?
ばばにとっては、忘れようにも忘れられないお菓子。
かれこれ10年以上前のこと。
じじが大病で手術し、約半年位(だったかな?)
都会の娘宅で養生することになった。
手術にはばばも立ち会ったが、数日、娘宅から病院へ通ってじじを見舞い
その後は、じじだけ残し、ばばは帰島した。
仕事もあるし、一応手術は無事終わったし
多少の不安はあったけれど、いつまでもじじの側にいることは出来なかった。
島に帰って、ばばひとり暮らしが始まった。
すぐそばにじじ両親がいてくれたし、ばば姉も近所にいたけれど
やはり、仕事を終え帰って、ひとりポツンと家の中にいると
言いしれぬ不安と、心細さがゴッチャニなってしまい
家にいる時よりも、仕事をしている方が精神的にずっと楽だった。
そんなある日、姉がおやつを買ってきてくれた。
それが「雪の宿」だった。
それまでに食べた事も無かったし、進んで食べようとも思わず
しばらくはテーブルに置いたままだった。
ある日、何気なく袋を開けて、中の小袋を取り出し食べてみた。
「美味しいっ!!!」と思った。
さぁ、その日以来、ばばはすっかり雪の宿の虜になってしまった。
当時から、週末になるとスーパーなどの売り出しがあり
特売品の中に「雪の宿」も時々あった。
そんな時はまとめ買いをしていたが、あまりに沢山買うので
レジの人も顔見知りだし、恥ずかしいのでお店を回って
この店で5袋、あの店で5袋・・・等と買っていたが
そのうち、箱買いするようになった。
1箱に何袋入っていたのか、今となっては覚えてもいないが・・・
そして、家にいる限り、食事は「雪の宿」中心。
当時は確か、1袋の中に小袋が12個入っていて小袋には煎餅が2個入っていた。
日々、食べる枚数は増えていき、一番食べていた時は
1日で大袋を2袋・・・と言うことは小袋24袋で煎餅は48枚ずつ食べていた事になる。
食べ出すと止められなくなり、どんどんどんどん食べた。
誰求める人はいず、好き放題食べ続けたばば。
食べた結果は、すぐ体に表れた。
2ヶ月ほど経った頃から、何と62センチだったウエストが66センチになってしまい
それまで来ていたスラックスが合わなくなってしまった。
仕方が無いので、新しく数本買い換えて、その場をしのいでいた。
「雪の宿爆食い」が数ヶ月続いた頃、じじが帰島出来ることになった。
じじが帰宅し、しばらく経つと、不思議なもので、あれほど爆食いしていた
「雪の宿」を食べたいと思わなくなり、食べる枚数もどんどん少なくなり
と同時に、何とウエストも元に戻った。
2ヶ月後位には、すっかり元の体型に戻ったばば。
今度は新しく買ったスラックスが合わなくなって・・・・
2ヶ月位しか着ていなかったので、仲の良い友人がもらってくれると言うことで
スラックスは友人が引き取ってくれました。
あれから10数年。
スーパーなどで「雪の宿」を見かけても、
買いたいとも、食べたいとも思わず過ごしてきた。
1週間ほど前、たまたまあるスーパーで何故か「雪の宿」の前で
立ち止まってしまい、1袋だけ買ってしまった。
外側の袋の絵が可愛くなっていた。
内容は、変わらず24枚入り。
そして、袋には40周年と書かれていた。
「雪の宿」という商品が売り出されて40周年と言うことだろうか?
ばばは、爆食いしていた10数年前からしか、この商品を知らなかったけど
40年も前から販売されていたのか・・・・凄いなぁ〜
パッケージも変わり、色々な味の商品も開発されているんだね。
買っては来たけれど、もし、又はまってしまい爆食いして
この年になって太ってしまうのはイヤだから、
袋を開けるのも我慢していた。
でも、数日前、姉が寄ってくれたので小袋ひとつを2人で分けて
10数年ぶりに「雪の宿」を1枚だけ食べてみた。
変わらず、美味しかった。
でも・・・自分に言い聞かせた。
「ばば、美味しいからと食べ過ぎちゃダメだよ」って。
開封した「雪の宿」は、今やじじのおやつになって、じじが数日おきに
小袋を1個ずつ位のペースで食べている。
じじも、ばばの「雪の宿伝説」を知っているので
今日、わざわざばばに声をかけたと思うけれど、
もう今のばばは「分別あるばば」になっていますから・・・・
誘惑には負けませんよ〜