トーマグみかん
12月7日(水)曇り
「あまぁ〜〜〜い!!!」
一房、口に入れたじじが叫んだ?
何がそんなに甘かったのかって?
みかん。。。。それもお店で買ったのではない、みかん。
ばばの実家から取ってきた「キカイミカン。。
子供の頃、喜界島で沢山育てているから、
この名前が付いたと聞いたが、真偽のほどは定かではない。
ばばが3年間過ごした喜界島にも、確かにこのミカンはあったが
このミカンよりも「花良治(ケラジ)みかん」の方が
人気があったような・・・・
花良治という集落が喜界島にはあるんだけど、
その集落と関係があるのかなぁ?
香りがとても良いミカンだという印象が記憶にある。
ばばの実家にある「キカイミカン」は、
ばばが子供の頃からだから、もう半世紀以上も実を付け続けている。
以前は「キカイミカン」と呼んでいたが、
いつの頃からか、我が家族の間では「トーマグミカン」と呼ぶようになった。
「トーマグ」というのは、ばばの実家のある場所。
小字名になるのかな?
去年だったかなぁ〜ミカンの害虫、ミカンコミバエ被害が報道された時
実家のミカンの木も、ダメになるかもしれないと心配した。
でも、今年も4本の木共、ちゃんと実を付けてくれた。
ほぼ、剪定をしないので、上へ上へと成長し
3メートル以上位も高さがあるので、収穫はなかなか難しい。
ミカンの木って、トゲがあって当たると痛いんだよね。
梯子をかけて取る事も出来るけれど、怖いし
手の届く高さまでの実しか収穫出来ないけれど
毎年、収穫を楽しみにしている。
みかんを収穫する時は、何故か、必ず自分が子供だった頃の事、
両親や兄姉のこと、我が家の娘達を連れて、
週末に家族で実家通いをしていた事等、次々に思い出す。
ミカンの木は、門にあった巨大なガジュマルの木と共に
実家のシンボルツリーだったんだなぁ・・・と思う。
キカイみかんは、皮も結構厚い上に、皮と実の間に隙間?があるので
外見大きな実でも、実際の実はそんなに大きくはない。
皮は厚いけれど、剥きにくいとかいう事はなくて、簡単に剥ける。
皮の色も、お店で売られているような綺麗なオレンジ色ではない。
それでも、甘さは抜群なんだよね。
子供の頃から、食べていたせいか、ばばは、このみかんが大好き!
完熟するのは、11月中旬頃。
小学生の頃は、台風が来ると嬉しかった〜
だって、学校は休みになるし、ミカンが沢山落ちるから。
台風の日は、早起きして、まずは自分の庭のみかんの実を拾い
その後は、カゴを背負って御近所で、みかんのあるお宅を回り
落ちたみかんを拾い集め、みかんの食べ放題〜〜
今考えたら、よそのお宅の敷地に勝手に入り込み
ミカンを拾ってくるなんて「泥棒」だよね〜
みんな顔見知りで、親が親しくお付き合いしていたから
何も叱られたりする事も無く、親から注意される事もなかった。
相当、躾が厳しかった母でさえ、
台風の日に御近所のミカンを拾ってくる事に関しては
一度も叱ったりはしなかったなぁ・・・・
今、実家集落で、庭にミカンの木があるお宅って、
何軒くらいあるんだろう?
人口も、年々少なくなり、高齢化が進み、若者や子供の数は減っていく。
こんな時代で、お店へ行けば、いくらでも甘くて美味しいみかんが買えるから
あまり見栄えも良くない、「島みかん」を
好んで食べる人は少なくなっているのかなぁ?
ばばは、見栄えが悪くたって、じじが甘みに感動するくらいの
「トーマグみかん」が、大好き!
自分で車がを転間して、お墓参りや実家通いが出来る間は
みかんの時期を楽しみにしたいと思っている。
先月30日に、沢山収穫してきて、姉と山分けした「トーマグみかん」。
もう、残り少なくなったけど、全部、じじに食べてもらおうかな?
だって、ばばは、収穫した時点でも10個以上は食べたし
毎日、4,5個は食べてきたから・・・・・・
じじが「あまぁ〜〜い」と叫んでくれるのを聞くだけで
ばばは嬉しいから。