素敵なおばあちゃんと出会った

2月8日(月)曇り
昨日、昼4時過ぎに買い物に出た。
ついでに海岸沿いを散歩してみようと思った。
久しぶりに穏やかな天気だったので、1万歩くらい歩こうと
南区の海岸沿いへ。
荷物は小さなデジカメと携帯電話と財布のみ。
歩いていると、犬を散歩させている人やウオーキングの人たちがチラホラ。
ばばは岸壁沿いを黙々と歩いていたが、途中階段があり
上がった所に一人のおばあちゃんが座っていた。
ばばも、上がって行った。7,8段の階段を上がると岸壁の上に出る。
そして海へ向かって広くて緩やかな階段があって、
干潮の時は砂浜へ降りて歩く事も出来る。
昨日は、満潮だったので砂浜へ降りる事はせず
岸壁の上から穏やかな海を眺めていた。
沖の方では船が2隻、何か作業をしているようだった。
時折カモメが飛んだり長閑な風景だった。

ばばが、階段を上がってすぐ、座っているおばあちゃんに
「こんにちは」と挨拶すると、ばあちゃんはニコッと笑て会釈を返してくれた。
そして「あなた、どこから来たの?」と聞くので
「どこそこから来ました」と答えたら、ばあちゃんは又ニコッと笑った。
そして「私は耳が遠くてねぇ。あなたの言っている事が分からないのよ」と言う。
島では年配の方などがよく使う言葉だが、
「耳が遠い」とは、「耳が不自由で聞こえない」という事だ。
ばばは、おばあちゃんの横に腰を下ろした。
すると、おばあちゃんは「最近の人は、汚れた場所に座っても
何とも思わないのかねぇ」と言う。
そして、おばあちゃんが指さす方を見るとたばこの吸い殻が落ちていた。
その後のおばあちゃんの話では・・・
ばあちゃんはのお住まいは、この近くだそうで
天気さえ良ければ、毎日朝夕、この場所へ散歩に来るそうだ。
そして、岸壁の上へ上がり海へ向かって礼拝をしているって。
すると、毎日必ずと言って良いほど、海へ続く階段や岸壁の上に
たばこの吸い殻が落ちているんだって。
おばあちゃんは、その貝殻を拾い集めて近くのある場所に置いていたら
「ここにゴミを捨てないで下さい」と書かれたので、
次からは少し離れた場所に置くようにしたら、
誰かが始末してくれているらしい。
ばばは、相づちを打ちながら、おばあちゃんの話を聞いていた。
そして、頭が下がる思いだった。
朝夕、海に向かって礼拝し、落ちているたばこの吸い殻を拾う・・・・
偉いなぁ、有り難いなぁ・・・・と思って、おばあちゃんに向かって
両手を合わせて拝んだら、おばあちゃんは急に
「私、何歳だと思う?」と問いかけてきた。
ばばが両手の指を7本出して首を傾げると、
おばあちゃんは両手の指を8本、2回出した。
88歳だそうだ。
わぁっと、ばばが驚く動作をすると、
ばあちゃんは被っていた毛糸の帽子をサッと脱いだ。
綺麗にカットされた見事な白髪だった。
ばばが、パチパチパチと両手を叩くと、ばあちゃんも一緒に手を叩き
二人して声を出して笑った。
その後、ばばは、まだまだ歩く予定だったので
ばあちゃんに両手を振り、歩くゼスチャーをしてみせると
ばあちゃんは「うんうん」というように頷きながら手を振ってくれた。
階段を降りながら、チラッと海を見ると
鹿児島-沖縄航路の上り船が、ばば達の目の前を航行していた。


(そろそろ4時半か〜)と思いながら、ばばは船の進行方向とは逆方向へ歩き
折り返して、今度は船が入港する港の方へ歩いた。
ばばが港の近くまで行った時、既に船は接岸していた。

元気なおばあちゃんと出会い、大海原を航行する船を見て・・・・
家に帰ったら歩数計は7400歩を表示していた。
1万歩には満たなかったけど、何だかほんわかした気分になったばばでした〜。

 

 

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