親子逆転?
4月25日(木)曇
11時前になってから、じじと二人で母との面会ともう一つの用事で出かけた。
今にも雨が落ちそうで、傘もちゃんと準備して出発〜。
用事を済ませてから母との面会に行くか?
母と会ってきてから用事を済ませるか?悩みながら車を走らせたが・・・・
用事・・・というのはね、電気用品の量販店に寄ること。
ところが。。。ところが。。。。
お店の前に行くと、ガァ〜〜ン。
今日は定休日だった!
残念!
何の用事だったのかは、明日でも書くね〜
こうなれば、母との面会がゆっくり出来る。
施設前で、ばばが車を止め玄関から入ると同時に
職員さんが母の車椅子を押して連れてきてくれた。
母は、じじとばばを見ると笑顔で手を振った。
じじが車椅子を押して、そのまま母の部屋へ行った。
母は、いつもじじとばばが来るのを待っているんだろうなぁ・・・
と言うのはね、前回面会に行った時、じじとばばの姿を見ると同時に
「車が止まるのが見えたのに、じじとばばちゃんが下りてこないから
何でかなぁ・・・と思っていたのよ」と言ったのだ。
母は、その日も食堂にいたのだが、食堂の窓ガラスは全部閉まっていた。
でも、きっとガラス越しに車が止まるのが見えたのだろうね。
車が止まる度に、じじかばばが来るものだと思っていたに違いない。
車で行くのは、じじとばばだけじゃ無いのに、
母は車が止まる度に「今度こそ・・・」
「今度こそ、じじとばばちゃんが来てくれたかも・・」
と、淡い期待を抱いていたのかも。
母の心中を考えると涙が出そうになるね。
今日は世間話をして、母を食堂に送っていって
「又、来るからね〜」と手を振り合って別れた。
帰る時、じじとばばは、すぐ車の戻ろうとしたが
親しい職員さんが玄関に出てこられて少し話をしていた。
すると、誰か来る気配。
何と、食堂に送っていったばかりの母が
男の職員さんに車椅子を押されて玄関へ出て来たのだ。
わざわざ玄関先まで出て来て、じじとばばに手を振った。
お母さん、寂しいのね・・・・
無理も無いよね。
自分で自由に動けない母は、1日2回のお茶の時間と
3度の食事以外は、ベッドで寝たままの生活だろうから。
家にいた頃は、良くテレビでドラマなど見ていたが
今はほとんどテレビも見ていないらしい。
見ても、ストーリーやニュースの内容が理解できなくなってしまったのだろう。
それに大好きだった編み物もしていない様子だ。
聞くと、すぐに針から毛糸が抜けてしまうので面倒くさくなってしまうって言った。
そして、「難儀して編むよりもお店で買った方が安いからね」とも。
元気な頃は、値段云々で無く、暇さえあれば毛糸で帽子を編んでいて
家族や知人友人誰彼と無くプレゼントしていた。
編むのが楽しくて仕方ない様子で、編み物を始めると
夢中になり明け方まで編むこともあった母。
今は、色々なことに対してだんだん興味が無くなりつつあるようで、気になる。
好奇心ややる気を持っていた時は、母の目が生き生きと輝いてたのになぁ。。。
今、母の一番関心のあることと言えば食べることかも知れない。
行く度に、食事が美味しいと話す。
不思議なことに、家にいた頃は一口も食べられなかった肉の脂身等も
平気で「美味しい、美味しい」と食べるようになった。
年と共に味覚とかも違ってくるのだろう・・・・
少しずつ変わっていく母を見るのは辛い。
でも、母の家族に対する愛情や周囲への心遣いは全然変わっていない。
じじがひとりで面会に行けば「ばばちゃんは元気?」と
必ずばばのことを案じてくれるという。
ばばが行くと「じじは元気?Mちゃん(ばば姉)も元気?」と必ず聞く。
そして、都会で暮らす我が3姉妹や、孫のことも尋ねる。
又、「施設の方がとても良くしてくれるからお礼をしなくてはならない」
と、いつも心にかけていて、じじやばばに話す。
でも、施設の方に謝礼とかは絶対していけないことになっているので
母にも説明し、施設の方々へは、言葉で謝意を表すように心がけ
できる限り、施設の行事の時等は協力するようにしている。
玄関先まで追ってきて手を振る母に、後ろ髪を引かれる思いで
施設を後にしたじじとばば。
車の中で「親と子がだんだん逆転してきたね」と話すことだった。
子供が小さい頃は、良く親の後を追うが
今、母がじじとばば(子供)の後を追ってくる。
年をとるって、切ないなぁ・・・・・
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母の施設を後にした後、今日も無数のコムクドリの群れを見た。
でも、あいにくの天気と、近くにヒヨドリやカラスがいたことで
コムクドリの群れは、あっと言う間に飛び去ってしまった。
まだまだ徳之島に留まるのかなぁ・・・・・
じじに、一度で良いから納得のいく綺麗な写真を撮らせてあげたいなぁ・・・・