泣いているのは誰?
6月1日(水)曇り
誰かが泣いている。
「ミ〜ヤァウ〜、ミ〜ヤァウ〜」
結構、大きな泣き声だ。
「近所に赤ちゃんがいたかなぁ・・」と思いながら階段を下りた。
少しでも昨日の台風の後遺症「塩枯れ」の被害を少なくしようと、
朝食後、両親宅へ降りて花や野菜に水をかけをすることにしたのだ。
階段を下りながら、ご近所さんのトタン屋根に目が行った。
泣き声は、その屋根あたりから聞こえているようだ。
でも・・・泣き声の正体らしき物は何も見当たらないんだけど。。。
(水耕栽培用の施設の中から聞こえるのかな?)とも思ったが
もう一度屋根に目を懲らすと・・・・
オ〜〜ッ、屋根の隅っこにへばり付くような形で白い物体が。
一目見て、ばばはその正体が分かった。
じつはね、夕べ買い物帰りに道を歩いていたら
ブロック塀の根元?にかわいい縫いぐるみが落ちていたの。
(可愛いなぁ・・・)と近寄ってみると、縫いぐるみではなく
子猫が長々と体を伸ばしていたの。
ばばが近づいても動く気配もないし、てっきり縫いぐるみかと思ったんだけど、
(もしや?)と、近くにあった木の枝でそぉっと触れてみたら・・・
それでも動かない。
もう少し彼方此方触れてみた。
すると!急に縫いぐるみ?が動き出した!
本当に縫いぐるみと見まごうほどの愛らしい子猫だった。
今・・・トタン屋根の上で
「ミ〜ヤァウ〜、ミ〜ヤァウ〜」
泣いているのは紛れもなく夕べのあの子猫だ。
どうして、あんな高い所で鳴いているのだろう。。。。
・・と、軒を並べた隣のトタン屋根の上に
親猫らしき大きな猫と、赤ちゃん猫が2匹いる。
お母さんと一緒にいる子猫は鳴いていないのに、
ひとりぼっちの子猫は大声で鳴き叫んでいる。
「あらららら〜」と思っていると
今度は、ブロック塀から一匹の大きな猫が
鳴き叫んでいる子猫のいる屋根へ80センチぐらいも飛んだ。
すると、今まで鳴き叫んでいた子猫が大きな猫の元へ
駆け寄って来た。
そして、甘えるようにお腹の下へ潜ったり
顔と顔をくっつけるような動作をしたり・・・
さらには寝転んだ大きな猫のお腹に寄り添ってお乳を飲み始めたみたい。
しかし、次の瞬間!ばばはこちらを向いた親猫の顔を見て吃驚したね〜。
何故って?
ばばがこれまで何回も「猫相の悪い猫」と揶揄していた
とっても嫌悪な顔つきの猫だったから。
まさか!あの猫が雌猫だったとは!
ばばは一方的に雄猫だと決めつけていたよ〜〜。
あの「猫相の悪い猫」が穏やかな様子で子猫をかまっている姿を見て
ばばはちょっと感動してしまった。
子猫は何処までも親猫の後を追い、じゃれついていた。
ばばはね、親猫が子猫を地上に連れ下ろすのでは・・・と思い
どうしても、その光景を自分の目で確かめたくて
水掛をしながらも横目でチラチラ、チラチラ猫の親子の姿を追っていたの。
だって、親猫は子猫を口にくわえて運ぶって聞いたことがあったからね。
確かめてみたかったの。
ところが・・・親猫ったらひとしきり子猫と遊び、お乳をあげた後は
又一人(一匹?)だけ、80センチぐらいのブロック塀の上に飛び降りて
どこかへ行っちゃった。
そして・・・2時間くらい経った今、
もう一度子猫のことが気になってのぞきに行くと・・・
親子してトタン屋根の上に長々と体を伸ばし寝ているよ・・・・
これからは「猫相の悪い猫」なんて悪口言わないようにしなくちゃ。
それと外見だけで人間も動物も判断してはいけないね。