電話でつながる・・・・
☆☆☆ ↑ 上のテーマ(題名)をクリックしてテーマのすべてを表示させてからご覧下さい。
4月9日(土)曇
ばばは、2週間ほど前から(電話しようかな〜〜)
(電話通じるかな?)などと電話機の前でずぅっと迷っていた。
昼間逡巡し、夜になって又迷い、10時頃になると
(もう遅いから失礼かな?明日、昼間電話しよう)と先延ばしにしていた。
(電話をしよう!)と思いながらずぅっと迷っていた相手とは?
そう、今回の大震災で被災した宮城県のAさん。
震災から4,5日後、安否を気にしていたじじとばばに「無事です」と
公衆電話から、わざわざ電話を下さったAさん。
(このAさんについては、ばばが過去2回ブログにも書いている、あのAさんです)
震災から約一ヶ月経って、少しは落ち着けただろうか?
過日の電話では、「屋根がやられた」と話された。
毎日のように報じられる被災地の様子をテレビやラジオで見聞きするにつけ、
又,Aさんと同じ姓の方がテレビに映るにつけ、
知人のAさんに重ねて見ていた、じじとばば。
今日は思い切って昼間ダイヤルを回してみた。
すると、Aさんの奥様だろう?「はい、Aです」と言われたので
「鹿児島県、徳之島のじじとばばです」と告げた。
すると、「ご丁寧に。何時もお世話になりありがとうございます。
しばらくお待ち下さい」と仰って、ご主人と代わられた。
「徳之島のじじとばばです。その後、生活の方は如何でしょうか?」と問うばばに
開口一番、Aさんは「実は・・・今日は、私の方からお電話しようと思っていたんです」と。
被災の後、無事を知らせるお電話を下さった時に
4月に上京するので、同時期上京予定のじじと是非会いたいと仰っていたのだが、
2,3日前の大きな余震で、
せっかく片づけた部屋の中がまた元の木阿弥になってしまったとのこと。
それで、上京も見合わせたいと思い、電話をしようと思っていたんだって。
こんな大変な時期にじじとの約束のことをずぅっと気にかけておられたのだ。
それにしても、以心伝心というか、こちらが電話しようと思って電話した時に
たまたまAさんも電話をしようと思っていたなんて。人間の心って通じるものですねぇ。
「こんな大変な時期にじじとの約束のことなんか気になさらないで下さい。
いつかきっと、お目にかかれる日が来ると思いますから」と伝えた。
震災から一ヶ月近く経っても、まだガスが通じなくて
カセットコンロを使っているそうだ。
物流も回復しつつあったのに、2,3日前の大きな余震で又悪くなったとの事。
今は、プロパンガスが使える家でもらい風呂をしているそうだ。
去年10月末の奄美豪雨の後、じじとばばを気遣い
「元気を出してください」と東北の美味しい新米をドンと送ってきて下さったAさん。
現在のAさん家族は
自宅で生活されている。
電話が通じる。
郵便も配達されている。
という事が分かった。
今度は、じじとばばが何かできることをしてあげなくては・・・・
電話の最後にAさんは「実は・・・今年僕は還暦なんです」とポツンと仰った。
節目の年に、未曾有の大震災にあったAさん。
じじとばばがいくら言葉を尽くしたって、何の慰めにもならないと思うけれど。。。。
逞しく立ち上がりつつある、多くの被災者の方々、そしてAさんに
心からエールを送り、復興を祈りたいと改めて強く思った。