前科3犯

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9月24日(金)晴時々曇

ばばの知っている夫婦の話。

ご主人が用事があって東京へ行くことになった。

今回の上京は前々から分かっていたことだった。

前日から旅行の準備を始めた夫婦・・・と言っても旅行するのはご主人だけなんだけど・・・

ご主人は、着替えなどをキャリーバッグに詰め、奥さんは食料準備係。

この奥さんの準備が半端じゃない。

ご飯は一回炊いておむすびを作り、もう一回炊いて、それもおむすびにする。

おむすびの数約20個。

更に青野菜を茹で、人参窓は千切りにし、タマネギなどは薄くスライス、

それぞれきちんと水を切り小さなジッパー付きの袋に入れる。

おかずは肉を焼いて・・・ハムを焼いて・・・煮物をし、自家製の佃煮も準備。

前の晩でこの辺りまで準備しておく。

そして、翌朝することをメモ書きにし、目覚ましを6時にセットして就寝。

出発当日朝・・・

起きるとすぐ、卵焼きを作り、野菜炒めを作り冷ます。

その間に朝食の準備を・・・コーヒーを入れ、パンを焼き・・・・・

以前は徳之島発の一便がお昼前だったが、今年4月から何と9時25分発になってしまった。

これまでより3時間も早くなったので

どんなに遅くても8時10分には家を出なければならない。。

テーブルについたご主人も今朝は気分が高ぶっているのか食欲がないらしい。

奥さんはその間にも弁当を詰め、デザートと水分補給用の飲み物を準備し、

ご主人のバッグのすぐ近くに置く。忘れないためにね・・・・・

昨日から準備した物を全てチェックしながらご主人のバッグに詰める。

ほぼ9割9分が食料だ。

それでも。キャリーバッグはパンパンになる。

何とか一段落し、身支度をして8時丁度くらいに家を出た。

ハンドルを握るのは奥さん。

車中では他愛もない話をしながら車は快調に走る。

ところが・・・・10分くらい走った所でご主人が上着やズボンをしきりに触っていたが

「あれっ?財布がない!忘れた!」って。

「まさかぁ〜もう一回見て。ウエストポーチに入っているんじゃない?」

慌てて後部座席のバッグを引き寄せ点検するも無い!

「確かに、テーブルの上に置いた」

「本当〜〜」

・・と言いながらも車はゆっくり走らせている。

「引き返して!戻って!」とご主人。

時間は・・・・8時10分を回っている。

あまり見通しも良くない場所で方向変換をすることになり

ヒヤヒヤしながらも何とか又家の方へ向け車を走らせた。

内心いらだっている奥さんは無口でハンドルを握る。

ご主人は「これで2回目かな?財布忘れるの。前は、東京着いてから気付いて

親父にカードなど送ってもらったんだよな〜〜」何て暢気に言っている。

奥さんは「前科3犯。懲役30年」と一言。

約10年前夫婦で旅行した時も、家を出てしばらく経ってご主人は財布を忘れたことに気付き・・・・

その時は、奥さんがカードを持っていたので、引き返すことなく無事飛行機には乗ったが。。。。。

この時のことを、よもや忘れた???

それにしても、旅行に行くのに3回も財布を忘れるなんて、

このご主人、なかなかの強者ですな〜〜。

 

はやる気持ちでも、安全運転で家に帰り着き、ご主人は家へ駆け込み、

その間、奥さんは方向変換をし待っている。

待っている身にはとてつもない長い時間のように思える。

数分後、ご主人は車のところへ戻ってきた。

「あった?財布」

「テーブルの上でなく、机の上に置いてあった。」

時刻は8時20分過ぎている。

さぁ〜〜走るぞ〜〜。空港まで約40分。

ギリギリ9時には着けるな〜。飛び立つ25分前か〜〜。急げや急げ!。

8時48分。

いつもは見ることのない地点で、ご主人が乗る飛行機が飛んでいるのが見える。

犬田布岬あたりまで飛んで方向変換してくるのかな?

夫婦が空港に着くのと、あの飛行機が着陸するのほぼ同時くらいかな???

やっと空港に着いた!丁度9時。

ご主人は搭乗手続きに。奥さんは駐車場に。

奥さんが待合室に行くと、ご主人はもう搭乗手続きを済ませていた。

ほどなく、「じゃぁ〜行ってくるよ」と手を振りながら搭乗口前の待合室へ・・・・・

奥さんは一人帰路についた。

昨日から今日にかけて、この慌ただしさは何だったんだろう〜と思いながらね。

これは、あくまでばばの知人の話で、じじ&ばばの話ではありません。

ねぇ〜〜じじ。

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