おばあちゃん、寂しかったのね
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7月29日(木)曇時々雨
過日、病院でベッドに寝たきりで過ごす90代のおばあちゃんのことを書いた。
食事はほとんどがミキサー食。
母は、それを「自分の前に座っているばあちゃんは、
毎日カレーを食べさせられている」と思っている。
おばあちゃんは、なかなか食が進まず、食べ始めてしばらくすると
「食べたくな〜い」「イヤッ食べない」を連発。
介助する方は、一口でも多く食べさせようと努力しているのが見ているだけで分かるが
おばあちゃんの食はとても細い。
早々に食事を終え、ベッドに寝かされた途端に
「お腹空いた〜」「何か食べた〜い」「口開けて待っているから食べさせ〜て」
「犬になりたい」「何でも良いから食べさせて〜」等と言い続けている。
昨日は、夕食前に・・・と言っても3時頃病院へ行くと
おばあちゃんは相変わらず「お腹空いた〜」と叫び続けていた。
ばばが「おばあちゃん、お腹空いたね〜。ご飯食べたいね〜」と言うと
「うん」って素直に答えた。
「もうすぐ、美味しいご飯食べられるよ。一緒に行こうね」と言うと
又、素直に「うん」って答えた。
「おばあちゃん、甘い物が好きなの?」って聞くと
「うん」って・・・・・
そして、ばばがおそるおそる「おばあちゃんはとても計算が上手だよね。
2×8はいくらだったっけ?」と聞くと、瞬時に「16」って答えた。
「おばあちゃん、凄いねぇ」と言いながら、おばあちゃんの頭をなでてあげると
「ありがとう〜」って。
その後も「8×3は?」などと、ばばが問題を出すと一呼吸おいて全て正解!
おばあちゃんの頭が枕から外れているので
「おばあちゃん、枕がずれているからちゃんとしようね」と
おばあちゃんの頭を少し持ち上げ、枕をきちんと当ててあげると、
又しても「ありがとう〜〜」って。
その後、ばばが無言になると「お腹空いた〜」「何か食べた〜い」などと叫び続けるので
「一緒に食べに行こうね〜」「おばあちゃん、食べ物何が好きかなぁ?」等と
ばばが問いかけると、静かになり、ばばの問いに答える。
ばばは、思った。
このおばあちゃんは、食堂でもベッドでも色々なことを叫び続けているが
きっと寂しいに違いない。
自分のベッドの傍らで、ばばが母とだけ会話するので寂しい思いでいるのかも知れない。
だから、これからは、必ずおばあちゃんにも話しかけようと。