見習いたい
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7月12日(月)晴
「小さな親切運動」で表彰を受けた人が町の広報誌で紹介されることがある。
以前は、県道脇の雑草が伸び放題になっていたのを刈って
表彰された人もいた。
誰かの推薦があって表彰されているのだろうか?
もし、そうならばばも是非推薦したい人がいる。
それは、Sさんという男の方。
何年続けているか正確なことは分からないが
彼は、ばばの住む地区の生活館周辺の掃除をずぅっと続けているそうだ。
じじも、朝のジョギング帰りなどに見かけるという。
生活館周辺の掃き掃除、草抜き、近くの泉周辺の掃除など
毎朝、黙々と続けているそうだ。
ばばが、彼のことを知ったのは、ここ数年だ。
彼は70代後半のお母さんと、おばさんとの3人暮らしである。
お母さんとおばさんが高齢なので、色々な用事を彼がこなしていると人づてに聞いた。
買い物はもちろん、お母さんとおばさんを病院へ連れて行ったり
庭掃除をしたり、洗濯をしたり・・・・・
今、彼のお母さんは体調を崩し入院している。
お母さんのお見舞いにも良く通っている。
何時も会う時は穏和な笑顔で会釈してくれる。
病院へお母さんを見舞い、家事をこなし、家ではおばさんの世話もする。
彼のお母さんとばばは親しく言葉を交わすことがあるが
「彼がいるから、こうして入院しておれるのよ。本当に有り難い」と
お母さんはばばに話す。
家族の介護に男も女もないとは思うが、ばばは両親が入院し家事をこなしながら
昼と夜、食事の介助に通い、洗濯物を持ち帰り洗濯し
必要な物を揃えて届け、病院関係の事務的なことを処理し、自分の家庭のことをするだけで
たまには「限界・・・」と弱音を吐きそうになる時もあるが、
ばばよりずぅっと若い彼が頑張っている姿を見ると、
これくらいで弱音を吐いてはいけない・・・と自戒する。
彼は、ばばと同じことを笑顔でこなし、さらに自宅周辺の清掃までやっていると聞くと
頭の下がる思いがする。
誰も知らない所で、黙々と善行を続けている彼、Sさん。
こんな人こそ表彰してあげて欲しいと思う。
今夕も、行き付けのお店で彼とすれ違った。
ばばは病院へ寄り帰るところで、彼はこれから病院へ向かう様子だった。
病室ではきっと母子の和やかな会話が弾んだことだろう・・・・・
ばばも彼を見習い、弱音を吐かずに精一杯両親への恩返しをしたいと思う。