鳥の巣と湯飲みと帽子
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10月18日(日)晴れ
最近は散歩ネタが多いなぁ。。。。
今日も又・・・・
散歩コースでは毎日いろいろなものを目にするが、
今日は坂を登り切ってしばらく進んだところで、
じじが道ばたに落ちているメジロの巣を見つけて、ばばにくれた。
ばばは、その左手に、その巣を大事に大事に持って歩いた。
数日、大瀬川コースを歩いているので今日は一本松コースをとじじが提案した。
一本松コースなら、グループホームへ寄って父の顔も見えるし、一石二鳥。
歩けども、歩けども、なかなかこれと言った撮影対象物が見つからない。
仕方なく?じじは「ヘクソカズラの青い実」を写したり
まだ蕾のままの「ナンバンギセル」を写したりしながら歩いた。
この調子では、いつもより早く散歩は終わるなと思っていた。
一本松ゴルフ場の横まで来た時、ばばは右手の枯れ木に何かを見つけた。
鳥のようだ。
でも・・・自信はない。もしかしたらキジバトかもしれない。
だったら、じじに教えなくても良いかな?
アシスタントとして、やはり教えた方が良いかな?
迷ったけど、じじに「あの枯れ木の枝に何かいるようなんだけど・・・・
鳥かな?枯れ枝かな?」と聞いてみた。
じじはすぐカメラを向けうんとズームをきかせて、ばばの指さす方を見た。
「サシバだ!」とじじ。
「音たてないで!姿勢を低くして!」と言われ、サシバの視界から消えるような高台に移動。
その間、じじは動画で撮影。
しかし、ばばがいる高台の方から枯れ木を見て方が、サシバがすぐ近くに見えた。
急いでじじに合図。じじはひとしきり写した後、走ってきた。
そして、なるべくサシバに近づこうと枯れ草の間を移動。
ガサッガサッと音を立てながら。。。。。
その音をサシバが聞き逃すはずが無く、あっという間に飛び立ってしまった。
ばばに注意しながら、じじったら「少しでも近くから」と欲を出しすぎて
失敗してしまったじゃない〜。残念!
その後は、何も写すものが無く、グループホームへ向かった。
時刻は5時30分。
他の入所者の方はもう夕ご飯を終わっていたが、
父一人介助を受けながら黙々と食事中。
「お父さ〜〜ん」と呼ぶと、かすかに微笑んだように見えた。
口に入れたものをずっと咀嚼し続けていた父が、
自分で箸に手を伸ばした。
もう、箸を使っての食事は無理だけど、
たま〜〜〜に、箸を持って食べ物を口に運ぶことがある。
今日はお茶碗を口元に近づけると、かき込むようにして
ご飯とおかずをを口に入れた。
職員さんによると、最近はずっと調子が良く、食事も完食しているとのこと。
ばばも1週間に2,3回は、グループホームへ通っているが
1日でも父の様子がガラッと変わってしまうので気は抜けない。
90歳という年齢からも、いつ体調が変わるか、これから寒くなると心配だ。
父に寒い思いをさせないように、そろそろ防寒着も持って行った方が良いかなぁ・・と思った。
20分くらい父の横にいて、食事の介助をしたりしたが
その間、メジロの巣をテーブルの上に置いた。
すると、それを見た入所者のSさん(93歳?)が
メジロの巣に興味を示し、「それは、チャージャワン(湯飲み)?」と聞く。
「違いますよ」と近くにいたTさん(80歳代?)が言うと
Sさんは今度は「頭に乗せるの?(帽子のこと?)」と聞く。
笑ってはいけないと思ったが、思わず笑ってしまった。
ふつう考えられないことなんだけど・・・・・
認知症になると、鳥の巣が湯飲みにも、帽子にも見えてしまうんだね。
笑い事ではないよね。
ばばだって、いつ認知症になってしまうか分からないもの。
誰だって、認知症になりたくてなった人なんかいないよね。
先のことを考えると、ちょっと落ち込んでしまうけど、
健康な今の一日一日を大事に過ごして行かなくちゃ・・・・・