「ムッチ投げぃ」

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7月30日(木)晴れ

今日は朝から用事で出かけたばば。

出かけ先で「徳高の上あたりに家がたくさん建ちましたね」

と言う話になった。

ばばが散歩を初めて2年ちょっとだが、その間にも5軒くらいの家が建った。

家を新築する時、棟上げの日に島では「餅投げ」というイベント?をする。

棟上げの終わった家の上から白い丸餅やお金、お菓子、飴玉などを

下で待つ人々に向かって投げ(撒く)、大人も子どもも競い合って拾うのだ。

このイベントはばばが子どもの頃もあったが、今、ばばの住む地域では

棟上げの日は昼過ぎに集落放送で

「今日○○時から、どこそこの○○さん宅の棟上げで餅投げがあります。

いらして下さい」と案内?がある。

滅多に出かける事はないが、たまたま散歩コースの途中の時は

ちょっと止まって参加する事もある。

撒かれた持ちを投げるってなかなか難しいものだ。

ばばが子どもの頃、母は「餅を投げる人を見上げてないで、

餅が落ちてくる地面を見ておきなさい」とばばに教えたものだ。

しかし、ばばはやはり屋根の上の人が気になって、

見上げてばかりいるので餅はなかなか拾えない。

でも、子どもの頃あるお宅の餅投げで

「シン餅」という大きな餅を拾った事は今でも忘れられない。
(後にも先にも一回きりの奇跡?だったかも・・)

「シン」とは「隅」と言う意味の方言だ。

餅投げの餅は四隅にはお正月のお供えのような大きな餅が置かれて

小さい丸餅は箱のような入れ物に入れられている。

屋根の上で一種の神事が終わると、

四隅の餅を4人の大工さん達が一個ずつ持ち

お互い屋根の中心に向かって「セーノッ」とかのかけ声と共に

対角線上に投げ合う。同時に他の大工さんが

小さい丸餅やお菓子飴玉なども投げる。

お餅の数やお金も吉数があるそうだが、詳しい数はばばは知らない。

 

餅投げのエピソードはいくらでもあるが、

特に印象的だったのは、もう時効だから言って良いかな????

約10年前、徳之島外で仕事をしていたときのことだが・・・

職場近くで新築のお宅の棟上げがあり「餅投げ」があった。

夕方4時頃からだったが、集落の方は勿論

何と!ばばの職場の上司はじめ職員全員参加したのだ。

勤務中だったけど、上司の許可のもと、ばば達も喜々として参加。

その時驚いたのは平均年齢70才以上?くらいの集落だったが

いったん餅投げが始まるや、おじいちゃん、おばあちゃんの

動きのすばしこい事。

ボーッと突っ立っているばばなんか押し倒されそうなくらいのパワーだった。

その時も、ばばは1,2個しか餅は拾えなかった。

気の毒に思ったのか。70代後半のおばあちゃんがばばに

数個お餅を分けてくれたっけ・・・・懐かしいなぁ・・・・

ふだん買って食べる白餅って、特別美味しいとか考えては食べないが

「餅投げ」で拾ったお餅は格別な味がするから不思議だ。

昔は、餅も剥き出しで投げていて少々土が付いていても平気で食べていたが

今時は餅もちゃんとラップで包まれている。

これも、時代の流れかな?

ばばは、実家や、今住んでいる我が家・じじ両親宅の棟上げには何故か参加していない。

我が家が建てられた当時、じとばばは加計呂麻にいて

家主不在のまま新築したのだ。

だから棟上げ当日の家主も参加する神事も何も知らないままだ。

もう、自分が当事者になっての餅投げはないと思うが

何処かの餅投げがあったら、張り切って「シン餅」狙いで出かけようかな???

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