ガムと消しゴム

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7月3日(金)曇り時々雨

じじとばばは食事中色々おしゃべりをするが、

昨日はばばが「子どもの頃、ススキを石で叩いて潰して

その後、集落中のガジュマルの木の幹を石で叩いて樹液?を出し

潰したススキに樹液をまぶし付けて乾かし消しゴムを作ってたよ」

と言うと、じじが

「じじは、赤土団子にガジュマルの樹液を付けてガムを作っていた」と言った。

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ばばの家は集落の一番外れにあり、庭に大きなガジュマルの木があった。

ススキだって家の周囲にいくらでもあったが、

消しゴムを作る時は、何故か家と一番反対側の集落の外れでススキを取り、

ガジュマルも家とは一番遠いお宅の木から石で叩いて樹液を出していた。

樹液は白くて、例えるなら今のボンドのような外見だった?

勿論ボンドのような接着力はないけれど、

何回も何十回も重ねて付けるうちに

ススキが固まったように見えたのかなあ??

そうして作った消しゴムは何日間か乾かして実際に使った記憶があるが

それで文字が消せたかというと・・・・・・・・・・ウ〜〜〜ン。

答えはノーだった。

それでも、家の手伝いがない日には友達とせっせと消しゴム作りに精出していたばば。

一体何の目的で?自分でも分からない。。。。。。。

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じじのガム作りは、まず赤土を丸めて団子を作り、

それにガジュマルの樹液を何回も染み込ませ乾かすのだそうだ。

乾かした所で赤土を洗い流すと樹液の固まりが出来ていて

それを「チューインガム」と言って噛んでいたそうだ。

ばばが「どんな味だった?」と聞くと

「ただ赤土の匂いがした」と答えた。

ばばの「消しゴム」、じじの「ガム」、いずれも貧しかった時代の

子どもの遊びだったのだろうな。

今思いだしても、切なくなる。

今のように何でもお店で買える時代ではなかった、ばばの子ども時代。

学校で使う粘土は、山の近くの地層が剥き出しになっている場所を探し

そこから粘土層を見つけて竹の割った物で削り取って持って行った。

もう一つ、粘土を採る方法は、川に潜るのだ。

すると、川底に粘土の固まりがあって何度も何度も川底に潜っては

必要なだけ粘土を削り取って学校へ持って行った。

自然からいただいた粘土は今のお店で買う粘土のように柔らかくもなくて

すぐ固くなってしまうが、それでも水で濡らしながら

好みの堅さにして使っていた。

ない物は自分で見つける、そして作る・・・・が当たり前だった時代。

必死に頭を巡らせ、考え、工夫して生活していた時代だったなあ。。。

何でも易きに流れてしまう現在の自分を反省!

 

 

 

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