ばば、スーパ-内を逃げ回る
4月15日(月)晴れ
夕方、スーパーへ行った。
少し離れた所に顔見知りのT姉さんが立っているのが見えた。
T姉さんは,ばばの同級生のお姉さんで
ばば姉宅の近所に住んでいるので顔見知り。
これまで、パパイヤや野菜など色々頂いている。
ばばも佃煮やお餅を作る時には,少しだけ「お福分け」している。
久しぶりだったので(かれこれ4,5ヶ月ぶり?)近くへ行き
「お久しぶりです。いつもありがとうございます」と挨拶した。
「姉さん、帰って来たね?」とT姉さんに聞かれ
「昨日、帰って来ました」とばば。
「そう、良かったね」とT姉さん。
心根は、とっても優しいT姉さんだけど、
話し方は、ちょっとぶっきらぼうな所もある。
T姉さんは、耳が少し不自由だと姉から聞いているので
なるべく近くで話すようにしている。
T姉さんが冷凍食品のケース横で品物を見始めたので
ばばは「ちょっと、野菜見て来ますね」と言ってその場を去った。
ほうれん草を買って、レジに行こうとしていたら
T姉さんがばばの正面に来て
「はい、これ。同じの二つ買ったから」と言って
レジ袋に入れた物をばばに差し出した。
「何ですか?」と聞くと「お弁当。同じの二つ買ったから」と言う。
「いえ、いえ、お弁当は結構です」とばばが断ると
T姉さんは、レジ袋をばばのカゴに入れようとする。
入れさせまいと、ばばは逃げる。
スーパーの中で、ちょっとした追いかけっこになった。
棚の間を走って、別のコーナーに行っていると
又してもT姉さんが追いかけてきて
「はい」と言いながら、お弁当?差し出す。
「いえ、結構です。今日は,食べるのがたくさんあるので・・・
お姉さん、上がって下さい」と言うと
「私の分もあるから。同じの二つ買ったから、ハイっ、これはあなたの分」と
なおも差し出すので,又ばばは逃げた。
逃げるばば。
追いかけるT姉さん。
仕方ないので、ばばはカゴをエスカレーターの側に置き
スーパーの2階へ上がった。
T姉さんが諦めて帰るまで,2階で時間を潰そうと思ったのだ。
別に買いたい物があるわけでも無く
ブラブラと婦人服売り場を回っていたら、今度は
何と、ばば姉が上がってきた。
「どうしたの?」と聞くばばに
「Tさんが,同じのを買ったと弁当を上げると言うので逃げてきた」と。
時々、1階を覗きながら時間を過ごし
「もう、T姉さんは帰ったかな?」と、1階へ下りていった。
T姉さんの姿が見えないので(うまくやり過ごせて良かった〜)と
レジをすませ、家に帰った。
車庫に車を入れて、エンジンを切り
ふと、前を見ると我が家の前の坂道をT姉さんが
自転車を押しながら帰って行く所だった。
振り返らないかな?とドキドキしながら
(もし、見つかったら、又、弁当もって下ってくるかも・・)と
静かに車のドアも閉めて、自宅の階段を駆け上がった。
そして、玄関を見てビックリ!
だって、さっき、T姉さんが必死にばばに渡そうとした包みが
我が家の玄関に下がっている。
「わぁ〜〜〜!!!」
せっかく、うまくやり過ごせたと思ったのに、T姉さんの方が
一枚上手だった!
玄関に下げる。
この手があったとは!
ビックリしながらも,ここまでされたら頂かないわけにはいかないよね。
滅多にお弁当は食べないばば。
じじも、蒲焼き入りの弁当か、牛丼くらいしか弁当では食べないから
T姉さんが,何の弁当を買ってくれたのかとても気になって
家に上がってから包みを開けてみた。
何と!
中身は,お弁当ではありませんでした〜〜〜。
「タラコうま煮」「山菜珍味」と書かれているではないかぁ〜。
たしか、T姉さん「同じお弁当2つ買ったから」と言ったのにぃ・・・・・
まさか?
自分のために買った、明日のおかずをばばの家の玄関に下げたのでは?
スーパーで作られたお弁当でもお総菜でも無く
既製品のおかず2袋。
これなら、賞味期限も長いし、保存は出来るけど
何故?T姉さんは挨拶しただけのばばに
おかずを2品も買って、追いかけ回してまで渡そうとしたのだろう?
ばばが「いりません」と逃げたからって、
わざわざ我が家の玄関先まで上がって来て、下げて行ったのだろう?
よっぽど、ばばに上げたかったに違いない。
T姉さんに悪いことをしたような・・・・・
やはり、スーパーで最初から素直に「ありがとうございます」って
頂くべきだったのかなぁ。。。。。。
でも・・・・数ヶ月ぶりに,バッタリ会って挨拶しただけなのに・・・・
7,8才も年上の方を走らせてしまったばば。
T姉さん、ごめんなさい。
そして、ありがとうございました!