お嬢さんって????
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6月16日(水)雨
今年の梅雨は変だなあ・・・
6月中旬になってもまだ明けない。
今日も朝から雨模様・・・・・
そんな中、朝・昼・夕と3回病院へ行った。
軽い脳梗塞か脳卒中かで50代とおぼしき患者さんがベッドに寝かされていた。
両手足を軽くベッドに括り付けられている。
むやみに動いたら困るからね・・・・
その患者さんは「おしっこをしたい。少し起こしてくれ」
と、何回も何回も看護師さんに頼んでいる。
でも、看護師さんも起こしてあげる訳にはいかない。
どうなるかとハラハラしながら見ていたら、患者さんは
自力でほぼ体を起こすのだが、あと一息のところで倒れてしまう。
倒れる際、ベッドの柵に頭を打たないか心配だけど、ばばに出来るのは
看護師さんに連絡することぐらい。
「おしっこしたい」と言うけれど、細い管で尿はちゃんととられているんだけど、
おしっこをしているという感覚がないみたい。
あまりに何度も呼ぶので看護師さんが、尿の溜まったビニル袋を見せたり
尿をとっている細い管をさわらせたりもしているが納得しない。
自分の体に異物が入れられ、おしっこをしても、したという感覚がないんだろうな・・・・
普通に食べ、普通に排泄できるって幸せなことなんだなあ・・・と
毎日病院に通い、色々な患者さんを見る度に思う。
そし「健康こそ何よりの宝」だと再認識する。
病院では悲しい出来事が多いけれど、嬉しいこともある。
3月頃だったか?知人のご主人が、やはり脳出血で入院されていた。
今日は、奥さんとお嬢さんが車椅子にご主人を乗せ廊下を通った。
ご主人もすっかり回復されてお元気そうだった。
「良かったですねぇ」と声をかけると「近々退院です」とのこと。
しばらくは自宅療養が続くと思うけれど、一日も早く元の生活の戻れますように・・・
病院には色々な人がいるけれど、80代ぐらいとおぼしき
とても小柄な可愛いいおばあちゃんが、いつもナースセンターにいる。
元、教員だったというKさんという方だ。
看護師さんやお医者さんはおばあちゃんのことを「K先生」と呼んでいる。
自分で歩くことは出来ず、何時も車椅子に乗ってナースセンターにいる。
食事の時間になると、「お嬢さん〜、少ししか残ってないけど
あなたも食べなさい」と自分の残飯をばばにもすすめる。
「今食事終わったばかりから、お腹一杯です」と答えると
「あ、そう。残念だったね」と言い、
何故か「♪熱海の海岸散歩する〜〜寛一お宮の二人連れ〜♪」
と正確な音程で謳ったりする。
(この唄を知っている人は、50代以上くらいかなあ???
大分昔の唄だものね。)
このおばあちゃん、とても陽気で、いつも
「ハイハイハイハイ」と言いながら右手でテーブルを
トントン叩いている。
そして「ハイハイハイハイ、お嬢さ〜〜ん」とばばに呼びかけるのだ。
ばばは最初「お嬢さんって誰??」と思ったが
おばあちゃんの近くには、ばばしかいなかったので
「えっ、ばばのこと?」とびっくりしたが笑いながら会釈をすると
おばあちゃんは何とも言えぬ素敵な笑顔を返してくれた。
ずぅっと、一人でおしゃべりをしているおばあちゃん、
おしゃべりをしながらお医者さんが机の上に置いたファイルなどをいつの間にか触っている。
「K先生ダメですよ〜〜」とお医者さんが注意すると
素直に可愛らしく「ハイ」と答える。
「素直ですねぇ」とばばがお医者さんに言うと「口だけですよ」って。
すぐに同じ悪戯をするらしい。
人間、ある年齢になると「子供に返る」ってよく聞くけれど
ある意味、本当なのかも知れない。
ばばは、病院で色々な人間模様を観察しながら学ぶことが多い昨今だ。
明日はどんな人と出会えるかな?