不吉な・・・・・
☆☆☆ ↑ 上のテーマ(題名)をクリックしてテーマのすべてを表示させてからご覧下さい☆☆
5月27日(木)晴
夕方の散歩で「山田川コース」と「一本松コース」への
分かれ道へさしかかった途端、激しいカラスの鳴き声が聞こえた。
一本松コースの右手の松の木の上で複数のカラスがうるさく鳴いている。
そのうち、数羽がばば達の頭の上を飛んで
これから進むコースの左手の松の梢でも鳴きだした。
いつもにも増してうるさい鳴き方だ。
「カラスが鳴くと 人が亡くなる」と、小さい頃から聞いているので
異常な鳴き方をされると、いっそう不安になる。
姉も気にかかるようだ。
今さら引き返すよりは、いつもより気を付けて歩き続けようとばばは思った。
以心伝心、姉も同じことを考えていたようだ。
じじは、何とも思っていないらしく道端で見つけた「カミキリムシ」の
撮影に熱中している。
上空をカラスが鳴きながら飛び交う中、良い題材はないかな?と
左右目配りしながら歩くが、昨日出会ったキノボリトカゲは
当然ながら今日は出会えなかった。
急な坂道を下りる途中、つい最近友人の生物博士とじじ&ばばが勝手によんでいる
友人のブンさんのブログにあった赤いチブサトゲグモが巣を張っているのを発見。
直ぐ近くにカゲロウがいたり、黄色いクモがいたり、
じじは何処へカメラを向けたらいいかわからないほど忙しくなった。
・・・と、キ〜〜〜〜キロロロロロロ〜〜〜〜(と、ばばには聞こえる)
アカショウビンだ!!!
それも、すぐ近くで鳴いている!!!
ばばは双眼鏡を鳥取り出し、目に当てキョロキョロ。
見つけた!!!!山田川の上に張られた電線の上に!
会いたくて、会いたくて、つい先日今年の散歩時の目標に掲げた
アカショウビンとの遭遇!
こうなったら、もう他の物は眼中になく、じじは腰をかがめて前へ走る。
ばばと姉は主役を逃がさないように坂道にかがんで双眼鏡で交互に覗く。
じじもススキに体を隠しながら一生懸命ビデオを撮る。
・・・と、間もなく主役は電線から川の中の木に飛んだ。
じじとお供二人も腰をかがめ前進。主役を捜す。
見つけた!今度は木の枝の中に留まった。
じじは又撮影開始!。
じじが撮影する間ばばは又双眼鏡で彼方此方覗く。
コゲラがもいる。それも2羽・・・・
しかし、主役に比べれば今日のコゲラは・・・・・
と思っていたら、アラララララ〜〜〜主役は又何処かへ飛び去った。
声だけが聞こえる。
主役の姿を探し求め更に上流へ進んだが姿は見えず、
諦めて帰りかけると又見つけた!主役がさっきより離れた木に留まっている。
体が赤いのでよく目立つ。じじは又撮影開始。
ばばはじぃっと待つ。
「充分写せた!」と満足そうなのでばばも嬉しくなって帰路についた。
でも、昨日より30分近く時間は遅くなっている。
先を急がなきゃ・・・買い物が遅くなる・・・・
大瀬川でモヒカンボーボー君にも会えるかも知れないし
嘴を怪我したカラシラサギ君のことも気にかかる。
急げ!急げ!
もうすぐ大瀬川・・・と思いながら歩いていると突然
「ドォ〜〜ン」という音が聞こえた。
じじには悲鳴も聞こえたという。
何事!!と音のした方を見ると、道端にトラックが見えた。
男の人が二人見え、道路脇の畑を覗いている。
事故だ!!とばば達は男の人達の方へ急いだ。
ところが、男の人達は別に怪我をしている様子はない。
二人の男の人のうち、一人はじじの友人だ。
「よっ、Yちゃん!」とじじもいつものように声をかけ横を通り過ぎようとした時
畑の斜面に犬が倒れているのが見えた。
改めて道路を見ると、路面には大量の血が!!!!!!!!!!
犬はじじの友人Yさんの飼い犬だ。
これまでの散歩途中で、ばば達が何十回となく会っている犬だ。
Yさんがキビ伐採をしている時も、畑の手入れをしている時も
野菜の収穫をしている時も、草を刈り払っている時も
暑い日も、寒い日も、いつでもこの犬がYさんの近くにいた。
そして、作業が終わるとトラックの荷台や助手席に乗って一緒に帰っていた。
さっきのドォ〜〜〜ンという音、じじが聞いたという悲鳴は
犬がトラックにはねられた時の音と声だったのだ。
犬は全然動かない。。。。。
男の人がYさんと話している。。。。。この男の人のトラックが事故を起こしたのだろうか?
あの犬はYさんにとって家族同然なのだ。
ばばの心がきりきり痛む。
Yさんにかける言葉が見つからない。
「じじ、何も話しちゃ駄目よ」と言いながら足早にYさん達の横を通り過ぎ
しばらく歩いて、もう一度犬の方を見ると、犬がヨロヨロ立ち上がろうとしていた。
生きている!!!ホッとした・・・・
・・・けれど、犬は次の瞬間、又崩れ落ちるように倒れ込んだ。
あの犬・・・・もう駄目なのだろうか?
道路にあれだけ血が流れていると言うことは相当の重傷だろう・・・・
Yさんの家族のことが頭をよぎる。
男の人とYさんは、犬に近付くでもなく黙って立ちつくしている。
助かって欲しい。
でも島に獣医さんがいるだろうか?
色々なことを考えながら川縁を歩き続けた。
今日の、あの異常なカラスの鳴き声はこの事故を教えていたのだろうか?