ハブ用心棒
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8月26日(水)晴れ
これは今月15日、送り盆で仏様を実家の墓へ送っていった時
墓の近くにあるお宅の門で珍しい物を見かけた。
「ハブ用心」と書いてある。
書かれている言葉の通り、もし、ハブと出会った時
この棒でハブと格闘?捕獲するのだ。
ばばが子どもの頃は集落のあちこちに・・・
家の門や石垣にこういう棒が立てられているのは、ごく普通だった。
この棒が活躍した事も度々だった。
しかし、年々この棒を見かける事は少なくなったし、
ハブを生活圏内で見かける事も少なくなっていただけに
今年、この棒を見た時はびっくりすると共に何だか懐かしい物に出会った気がした。
そう言えば・・・・・・・・・・加計呂麻では
中学生達が太い竹を切って来て、集落の家々の門等に立てていたっけ。。。
ハブと言えば、子どもの頃はイヤとなるほどその怖さを叩き込まれた。
ばばの家は集落のはずれで、家の左側も裏も畑という環境。
その上、庭にはハブの住処の代表、大ガジュマルがあり・・・
いつハブが出てもおかしくない環境だった。
父は、ハブ予防に硫黄を家の周囲に撒いたり焚いたりしていた。
ハブは硫黄の匂いを嫌うと言われていたが、本当だろうか?
それでも、年に何回かガジュマルの根っこや枝の近くでハブを捕らえる事があった。
茅葺き家の多かった時代、風呂やトイレも外にあり
天井?近くにハブが座って?いることもあったらしい。
ひどい時は、押入にしまってあったお皿の中にハブがとぐろを巻いていた時もあったとか。
身の回りでもハブの被害に遭う人もいた。
しかし、生活様式の変遷と共にハブの住む環境は大分変わったようだ。
それでも、新しく奄美へ赴任した警官にはハブの捕獲法の講習があると聞いた事がある。
学校現場でも子どもたちへハブの怖さを教えるために
夏休み前などに保健所の方?が、実際にハブを使って
ハブの口をカァ〜〜と開き、毒を吐き出させたり、その毒の怖さについて教えたり、
ハブの住みやすい場所を教えたりする授業があった。
もう何十年前になるだろうか?
ハブ撲滅対策の一環として、ハブの天敵と言うキャッチフレーズのもと、
多数のマングースを山に放った。
ハブセンターでは、ハブとマングースを闘わて見せるショーなどもあった。
でも、(あれは、わざと弱らせたハブとマングースを闘わせているんだよ。
必ずマングースが活用に仕組まれているんだよ)という声もチラホラ聞いてはいた。
近年になって、実はマングースはハブの天敵ではなく
天然記念物のアマミノクロウサギなどを襲って食べ、異常繁殖し
奄美の生態系さえ変えつつあるとか・・・・
そして、今年は何と!いるはずのない鹿児島本土でマングースが発見されたとも。
そこで、今度はマングース捕獲作戦に多額の資金を投入しているとか・・・・・
一体どうなっているのやら・・・
ばばが大分前聞いた話では、昔、大爆発か何かがあって
たくさんの島々が海底に一回沈んだが
その時高い山のあった奄美市や徳之島にはハブが生き残ったり
高い山のない喜界島などは島全体が海底に沈んだのでハブも全滅したと聞いた事がある。
今でも、鹿児島から徳之島へ転勤してくる人の中には
徳之島はそんじょそこらにハブがウジャウジャいるような印象を持ってくる人が多いらしい。
しかし、任務期間の3〜4年間で実際にハブを見た人って何人いるだろう???
ばばも、ここ何十年か我が目で生きたハブを見た事はないが
やはり、ハブは怖い。
特に夕方の散歩時、じじと二人鳥や小動物の撮影のため
草むらに入る事がある。
夢中になると、ついついハブの事を忘れてしまい、ハッと我に返る。
現在でも島の山々などには千〜万単位のハブがいると思う。
もしかしたら、人口よりハブが多いって事も有り?かな??
ハブを全部駆除する事は不可能だろうとばばは思う。
だから、普段から自分で気をつけて生活するしかない。
草藪にむやみに入ったり、手を入れたりしない、草深い畑や山に入る時は
棒などで草藪を叩きながら入ったり、長靴を履いたりという自己防衛も必要かな?。
じじも、毎夕の散歩には写真撮影時に使う一脚を必ず持つ。
なるべくなら遭遇したくないハブ。
上手く棲み分け出来れば良いんだけど・・・・